内容説明
名手による本格警察小説が誕生!「カメラアイ」を武器に群衆の中から手配犯を捜す警視庁刑事と、広域捜査を担当する刑事。ビル爆発事件で、怪我を負いながら、離婚、介護という人生の壁を乗り越える女性刑事二人の物語。ある時、強盗および殺人の手配犯がここにいる!という緊急立ち回り情報(緊立ち)が入った。
著者等紹介
乃南アサ[ノナミアサ]
1960年東京生まれ。早稲田大学社会科学部中退後、広告代理店勤務を経て、88年「幸福な朝食」が第一回日本推理サスペンス大賞で優秀作に選ばれデビュー。96年『凍える牙』で第百十五回直木賞受賞。2011年『地のはてから』で第六回中央公論文芸賞、16年『水曜日の凱歌』で第六十六回芸術選奨文部科学大臣賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
starbro
264
乃南 アサは、新作をコンスタントに読んでいる作家です。 久々の刑事小説、少しキレがなくなったような気もしますが・・・ 本書で「緊立ち」という言葉の意味を覚えました。 https://books.bunshun.jp/articles/-/8342 このレビューは「おさかな天国」を聴きながら書きました♪🐟 https://www.youtube.com/watch?v=SqBi_4fxE202023/11/08
いつでも母さん
177
好きな作家さんの一人・乃南さんの新作。警察小説、警視庁刑事と来たら派手めを連想するが、どっこいそうではない。じっくり読ませるのは流石の乃南アサ。プロローグからもうその空気感に浸り第五章、エピローグまで面白く読了した。二人の捜査共助課の女性刑事の私生活も絡んで、これは職種が違ってもあるあるではないだろうか。そして、シリーズ化の予感と言うか、しますよね?もっと読んでいたいと思わせてくれる作品と出会った。2023/10/17
タックン
137
警察捜査部門に捜査共助課ってあるのを始めて知った。 そこの見当たり捜査係・メモリーアスリートの女性刑事小桃と広域捜査共助係の女性刑事燈の話。 2人の優秀な捜査員としての活動だけでなく、妻として女性としてのプライベートな話・悩みとかも描いていく。 2人の話を短い章立てで交互に書いて読みやすく面白かった。 それに繁華街とかで立ってて指名手配犯を見つけていくメモリースリーとって凄いね。 っで題名の(緊立て)って何だって思ってたら最後の方に出てきた!!2023/12/29
hirokun
136
★4 今回の作品は、見当たり捜査と広域捜査に当たる二人の女性警察官を主人公にした警察小説。見当たり捜査については、つい最近読んだ小説の中で、AI画像認識による最新科学捜査との対比をテーマにした作品で読んでいて知っていたが、広域捜査については、この作品で初めて知った。警察小説としての面白さ、スリリングな捜査状況も楽しませてもらったが、一方、時間的制約の厳しい仕事を持った女性の生き辛さについてもテーマにした小説のように感じた。乃南さん、警察小説も面白い。2023/10/26
のぶ
130
キャラクター設定がユニークな女性刑事を描いた警察小説だった。ビル爆発事件で怪我を負いながら、また凶悪犯の逮捕へと奔走しながら、そのうえで、離婚、介護という人生の壁を乗り越えていくという状況の描き方が、人情味があって深いストーリーだが、この女性刑事が部分を切り取ってみると、警察という組織に属しているとは思えないもので、これまでの警察小説にはない物語だと思った。登場人物のキャラがたっていて読んでいて楽しい。乃南さんの「家裁調査官」のシリーズも良かったが、この「警視庁捜査共助課」も目の付け所が良かった。2023/10/26
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