悪声

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  • サイズ B6判/ページ数 434p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784163902883
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

「ええ声」を持つ「なにか」はいかにして「悪声」となったのか――ほとばしるイメージ、疾走する物語。著者入魂の書き下ろし長編。

物語の名手の最高到達点

「ええ声」を持つ「なにか」はいかにして「悪声」となったのか――ほとばしるイメージ、疾走する物語。著者入魂の書き下ろし長編。

内容説明

「ええ声」を持つ少年はいかにして「悪声」となったのか―ほとばしるイメージ、疾走するストーリー。物語の名手が一切のリミッターを外して書き下ろした問題作。

著者等紹介

いしいしんじ[イシイシンジ]
1966年生まれ。京都大学文学部仏文科卒業。94年『アムステルダムの犬』でデビュー。2003年『麦ふみクーツェ』で坪田譲治文学賞、12年『ある一日』で織田作之助賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

takaC

81
これはとても難解だった。いしいしんじの意図通りに解釈できたかあまり自信ない。2017/06/26

ユーカ

31
今年の三島賞候補作。正直、書ききれているのか、無駄はないのか、そういう判断が自分にはできなかった。とにかく「生」のイメージが濁流のように押し寄せてきて、それに一気に流されたりもみくちゃにされたりの連続。そして水を飲むように読ませる。読むことを自然な生体活動の一部にしてしまうような不思議な本だった。悲しみの果てはおだやかで、僕はそれを知ってもっと悲しくなった。2016/06/08

そうたそ

30
★☆☆☆☆ いしいさんの作品は抽象性の高い話が多く分かりやすいようでわかりにくいが、これは全く駄目だった。「ええ声」を持つ少年がいかにして「悪声」となったのかを描くストーリーだが、とにかく縦横無尽に広がりゆく物語に途中からはついていけなかった。いしいさんの表現力の幅、のようなものは感じたのだが、これは人を選ぶ作品だなあ、とつくづく思った。2015/07/16

ぐうぐう

28
いしいしんじの『悪声』は、とても難解な物語だ。これまでのいしい作品とは異なり、読む者を突き放すかのような独特な文体も、難解さに拍車を掛けている。だからといって、本を閉じ、途中で投げ出そうとは一切思わない。なぜなら、通常の小説ではないからこその、ただならぬ迫力を覚えるからだ。文字を読みながら、しかし言葉ではない、まさしく「声」としか言いようのないものを感じる。目でだけではなく、全身で物語を感触する、そんな稀有な、これは読書体験だ。2016/08/16

スパイク

22
久しぶりのいしいさん、期待して読んだけど、ムムム。高校の物理で壁にぶちあたった”エントロピー”のような小説。なにかの物語だったはずが、なにかはどんどん拡散し、不可逆的だから凝集することなしにほかのなにかと混じり合ってなにものでもなくなってしまう。声は伝播するが物質ではなく気密度のちがう物質の波となってわれわれに押し寄せる。その気密度の違いもエントロピー増大の法則に従って平衡化する。ただ声を聞いたという記憶だけが残り圧力差がないにもかかわらず頭の中から音が聞こえる。結局、なにが書かれてるのか、ようわからん。2015/08/14

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