出版社内容情報
選挙、決闘、手紙、さらには画中画や女性のバッグまで、絵に秘められた意味が解き明かされ、時代の息吹が蘇る。人気シリーズ第3弾!
“絵で知る”歴史はこんなにも面白い!
ギリシャの神々、イエスや聖人に続き、人気シリーズの第3弾のテーマは、“人間”です。
古代のハンニバルから20世紀を生きたユダヤ人画家まで、過去に生きて呼吸していた実在の人間たち。彼らは、「ゼウス顔負けの好色ぶりを発揮するし、悪魔よりなおひどい悪を為すかと思えば、時に聖人もかくやの自己犠牲を厭わない。権力欲にかられ、陰謀をめぐらし、名誉のために命を賭し、恋文を書き、選挙運動でただ酒を飲む……」(「はじめに」より)。
人間とはなんと興味深い生きものなのか――著者の深い眼差しと洞察で、選挙、決闘、手紙、さらには画中画や女性のバッグまで、絵に秘められた意味が解き明かされます。
ターナー『吹雪、アルプスを越えるハンニバルとその軍勢』/ブリューゲル『死の勝利』
/ドラローシュ『ロンドン塔の王子たち』/ラファエロ『レオ十世と二人の枢機卿』/ティツィアーノ『カール五世騎馬像』/ガウアー『エリザベス一世』/フェルメール『恋文』/ゴヤ『異端審問の法廷』/スーラ『グランド・ジャット島の日曜日の午後』/グロス『恋わずらい』など全17篇。
各絵画、関連する年表や家系図、地図を掲載。画家の心境やテーマ、時代背景などに光が当てられ、味気ない歴史に血肉が与えられ、時代の息吹が甦ってきます。一芸術作品として眺めていた作品が全く違った絵に見え、歴史の面白さに引きずり込まれること必至です!
内容説明
人あるところに思惑あり。歴史をあぶり出す17の人間ドラマ。人気シリーズ第3弾。各絵画、関連年表付き。
目次
消えた少年たち
産業革命とパラソル
甲胄のダンディズム
メディチ家出身のローマ教皇
トロイア戦争の悲劇
イタリア逃避行のゲーテ
私的通信
大自然の脅威
価値の転換
異端審問所の妖怪たち
無敵艦隊
あふれかえる死
笑うコサック
ナチス時代の恋わずらい
死にゆくピエロ
奇蹟の瞬間
凶暴な選挙戦
著者等紹介
中野京子[ナカノキョウコ]
北海道生まれ。作家、ドイツ文学者。早稲田大学講師。西洋の歴史や芸術に関する広範な知識をもとに、絵画エッセイや歴史解説書を多数発表。テレビの美術番組に出演するなど幅広く活躍(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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