出版社内容情報
日本型システム崩壊の象徴的事件となった長銀破綻。辞表を叩きつけた元役員が苦渋をこめて暴く経理操作の手口や、首脳たちの素顔
内容説明
長銀は特殊ではなく日本の縮図であった。―風通しの良い行風で知られ戦後の経済成長を支えた大銀行が、消滅への道を歩まされたのはなぜか。その道程を役員在任当時のメモなどからリアルに綴った苦渋の手記。
目次
第1部 魔の十一月から破綻まで(店頭パニック;敗因の研究;宿命の銀行;淀んだ内部体質)
第2部 破綻の後に(地球の裏側で見たバブル;金融マンの徒然;長銀は例外か)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
まゆまゆ
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当時塩漬けになっていた不良債権の処理をゴーイングコンサーンとして処理したのが最大の失敗だった…2009/01/23
kota
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長銀元取締役の箭内氏が、長銀破綻の要因を分析する。長銀は、バブル時の不良資産形成、担保不動産の活性化と問題先送り、不良資産の膨張、BIS基準の死守、SBC提携の失敗と不良資産の飛ばし、マーケットの不信による株価下落など、複合的な要因により破綻したのだ。破綻直前、長銀のとある支店では金融債の解約客がなだれ込み、キャッシュマシーンはうなりを上げ、他部門やOBが団結して顧客の対応をした。店頭は極限状態に陥り、まさに戦場であった。これまで読んだ長銀関係の本よりも、危機感が伝わってきて興味深かった。2019/02/10
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