出版社内容情報
リハビリ中の野球選手と、心のバランスを崩したピアニスト。這いあがらんとする男と、破滅にむかっていく女は、激しく求めあった
内容説明
破滅への旋律。全裸で奏でられるラヴェルの「水の戯れ」―。共鳴するふたつの心、燃えさかる至高の情欲。魂を揺さぶる書き下ろし長編。恋愛小説の新たなる古典。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
ふじさん
75
ハビリ中のプロ野球投手達郎と球団通訳の妻で怪我からの復帰を目指すピアニストの千香子の恋物語。肘を故障した達郎が、手を傷めて活動停止中の千香子に、リハビリのためにピアノ習うことがきっかけで、深い関係になっていく。共に、スペシャリストとして現役復帰を目指し、悪戦苦闘する日々が克明に描かれているが、特に、ピアニストの千香子の妙に冷めた姿に、最後の顛末に繋がっているような気がしてしまう。リハビリが上手くいき、最終戦に登板が叶い、優勝投手となる達郎、傍やほとんで復帰の夢を諦めた千香子の人生の明暗が辛く哀しい。2025/11/14
内緒です
11
精神的に不安定な女は絶えず男がいる。小説の中でも実生活でも同じこと。依存することでしか生きられない人間を忠実に書き表した作品。2015/10/11
佐島楓
11
怪我で戦列を離れた野球選手と心を病んだピアニストの恋。だけれどもどちらにも感情移入できなかった。藤田さんは観察型の作家さんなのかなぁ。登場人物に純粋に寄り添うというより淡々と記録していく感じがしました。そこが今まで読んだ作家さんにはなかった筆致で面白かったです。どっぷりラブストーリーにのめりこめるかどうかは・・・?2011/12/12
4fdo4
7
暗い。 読む前から分かってはいたが、こんなに暗い話とは思わなかった。 心を病んだピアニストとリハビリ中のプロ野球選手の不倫 結末も救いようがない。 ちょっとうんざりする2019/04/14
ミントント♪
5
藤田氏と小池真理子氏はご夫婦で直木賞作家でいらっしゃる。先に私の好きな小池氏が受賞されたけれど(笑)。藤田さんの独特な男女の機微が書かれた恋愛小説も読みやすくていいと思う。共感するかどうかは別にして挫折した男女の恋愛というものは哀しいネガティブな恋であるので、前向きな日の当たる恋愛小説が読みたくなる。でもまた重たい恋愛ものも読みたくなる不思議。2012/01/22
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- 和書
- ありがとさん〓




