出版社内容情報
香港生れのイギリス人バンドは返還を目前にし自分の工場がいつのまにか大陸出身の謎の中国人に牛耳られているのを知り愕然とする
内容説明
父と慕っていた人の急死、工場を買い取りたいと迫ってくる謎の中国人、忽然と姿を消した雇い人の少女。次々と起こる奇怪な出来事に、イギリス人実業家バントの心は休まる間がない。恋人を選ぶか母親をとるかイギリスへ帰るか香港に残るか―“返還”に翻弄されつづけた男。小説名人が挑んだ香港返還サスペンス。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
saba
2
龍の眠る街、香港。舞台は1997年、返還直前の頃。街の名前、地下鉄の駅、通りの名前、もはや懐かしい。タイトルは「九龍塘の恋」だけど、いつ恋になるのかね…と思いながら読んだが結局そのまま終わった。盛り上がりなし、オチなし。そして今の香港を思う。2021/08/05
ショート
1
《読了短歌》ほんとうの故郷を持っているひとがどれだけ居るのだろう(返還)2016/06/26
you.
0
★★★★★2015/08/31
Onishi
0
香港で生まれ育ったイギリス人が主人公。中国料理は食べず、広東語も北京語も解さず、外国人租界に生きている。その母親は中国人を「チンキー・チョンク」と呼んで蔑視する。彼らは小説に出てくるエキセントリックな登場人物ではなく、香港に限らず世界中に多数実在する異邦人として現実的に描写されていると思う。2014/05/09
春ドーナツ
0
ポール・セロー氏の旅行記ならば何冊も読んだけれど小説は殆ど読んだことがない。迷いに迷って手にとったのが本書でした。2012/12/13
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- 和書
- 中国の傀儡 反日留学生