出版社内容情報
図書館に収蔵され、書架に住むE・A・スミスは、推理作家の生前の記憶を持つ〈複生体〉。母親と暮らす愛らしい少女に貸し出された彼は、何年も前に姿を消した彼女の父親探しを頼まれる。そんななか彼は自身の古い〈版〉の死体を発見する!? 巨匠の未完の遺作
内容説明
推理作家E・A・スミスの生前の記憶や感情を備えた複生体のE・A・スミス。彼は図書館に収蔵され、書架に住む“蔵者”である。このたびスミスは、図書館間相互貸借の制度によって、海沿いの村の図書館に送られた。そこで母親と暮らす少女チャンドラに借り出された彼は、何年も前に姿を消した彼女の父親探しを頼まれる。解剖学教授の父親は革装の本を残しており、その本には極寒の氷穴がある“死体の島”の地図が貼りつけられていた…。そんななか、スミスは図書館で自身の古い“版”の死体を発見するが!?巨匠ウルフの未完の遺作となった、『書架の探偵』続篇のSFミステリ。
著者等紹介
大谷真弓[オオタニマユミ]
愛知県立大学外国語学部フランス学科卒。英米文学翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ひさか
29
2023年9月新ハヤカワSFシリーズ刊。シリーズ2作目にして最終巻。というかジーン・ウルフさんが執筆中に逝去されたので推敲前の未完の遺作。推敲前のお話というのは始めて読みました。興味深い。というか、それが、意図なのか誤りなのかわからないところに面白さある。ホントはどういう物語に仕上がったのかは永遠にわからないのは残念。二次創作で続編の完結編が出るかも!。2023/12/31
星落秋風五丈原
22
面白くなりそうだったので未完なのがもったいないな。2023/10/26
海星梨
9
あらすじの未完という文字をちゃんと読んでなかった。あらすじちゃんと読もうね自分。前半もまだ推敲前という感じ。こういう感じで作品作っていってます感を感じられるのがいちばんの利点? とにかく延滞中になってしまうのは、このシリーズが初読みの作家さんなんだけど、それでも老い衰えを感じてしまった。2024/04/26
kurupira
7
遺作となった未完で残念であるが、現実の未来で著者のAIが何処かで提供されて、本作を完成させるのではと言う妄想が浮かぶ。そう言う意味ではジーンウルフは永遠の存在になる、なったのかもしれない。 2024/01/05
なぷ
4
著者の逝去により未完となった作品。仕方がないけど、エピソードが整えられていないところがあるし、飛ばして先を書いている章もあるのだろう。完成したらどんな物語になったのだろうなぁ。2024/02/16