ブラックホールで死んでみる―タイソン博士の説き語り宇宙論

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  • サイズ B6判/ページ数 474p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784152089731
  • NDC分類 443.9
  • Cコード C0044

内容説明

ビッグバン直後の極小の世界から、ブラックホール、ダークマターといった巨大スケールの世界まで、コペルニクス的転回の時代から21世紀まで、天文学・宇宙論は物理学の先端理論や生物学の成果を含む、広いトピックを同時に扱い、精密なデータにもとづいた議論のなされる科学領域であるが、同時に限りないイマジネーションを掻きたてる学問でもある。本書は、ニューヨークのヘイデン・プラネタリウムなどを拠点にし、テレビ番組などにも頻繁に登場して、一般市民に宇宙論・天文学の奥深さと愉しみを伝道しつづける宇宙物理学者タイソン博士による科学エッセー集。先端物理の話題がなぜ宇宙論では必ず触れられるのか?ハッブル望遠鏡写真の鮮やかな色は作りものなのか否か?映画『タイタニック』でキャメロン監督がした手抜かりとは?この世で最も華々しい死に方=ブラックホールに呑みこまれて死ぬとはどういうことか?42のトピックを通じて、星を見ることは宇宙の、そして科学そのものの歴史をひもとくことだ、というのを実感されたい。

目次

第1部 知識とは何か―宇宙について何を知ることができるのかを見極めることの難しさ
第2部 自然についての知識―宇宙の構成要素を見出す試み
第3部 自然のあり方とやり口―問いかける精神に対して自然はどのように自らの姿を現すか
第4部 生命の意味―どうして今われわれが存在するのかを理解する その試みと成果
第5部 宇宙がよからぬ状態になると―宇宙がわれわれを殺そうとするさまざまな方法
第6部 科学と文化―宇宙に関する発見と、それに対する人々の反応の齟齬
第7部 科学と神―知識の体系どうしが衝突するとき

著者等紹介

タイソン,ニール・ドグラース[タイソン,ニールドグラース][Tyson,Neil deGrasse]
ニューヨーク生まれ。コロンビア大学で宇宙物理学の博士号を取得。現在アメリカ自然史博物館の天文学部門である、ヘイデン・プラネタリウムの長を務める。研究対象は、星形成や超新星から銀河系の構造までと多岐にわたる。2001年と2004年には、合衆国の宇宙政策を諮問する大統領委員会のメンバーに任命された

吉田三知世[ヨシダミチヨ]
京都大学理学部物理系卒業。英日・日英の翻訳業(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

absinthe

62
面白かった。若かりし日に夢中で読んだ、ガモフ、セーガン、アシモフの科学エッセイを思い出した。科学理論に関してはそのアップデート版にもなっている。ユーモアもあって説明も上手い。科学理論ばかりでなく、天文学の歴史にも軽く触れてくれる。でも何だか物足りなくもある。ちょっと雑然として、また前の章の繰り返しもある。それぞれ別個に書いたエッセイの総集編みたいだ。2017/04/17

まいこ

5
小説のように面白い宇宙や科学のエッセイ。SF映画の設定について科学的につっこんでるの楽しかった。地球外に知的生命がいるのなら、地球からテレビ番組やFM放送を傍受しながら科学技術の進化を見守っているだろうか?我々はどこかの超新星爆発から生まれた主に炭素からできている。生命の始まりとして、太陽系が作られた頃にガスや隕石がぶつかり合って生命のもとのようなものが宇宙からきた可能性もあって、それなら、たとえば恐竜は隕石で絶滅したのを思うと、地上の命ができるのも消えるのも宇宙要因で、頭がクラクラしてくる2020/05/17

がんもどき

4
タイトルから天文学についてだけの本かと思っていたら、物理学も絡んできてた本だった。そもそもの宇宙の始まりから考えると物理学は外せないものらしい。難しい話から比較的軽い話までより取り見取りだった。ID論はアメリカでは問題だそうだが、これから先なくならなそうでやや憂えているように読める。2021/03/06

yoi

4
スパゲティみたいに、伸びます。2009/06/16

ちる

3
宇宙科学のエッセイ集です。日常のネタを科学に絡めて、ちょっと皮肉に語っています。少し冗長に感じますが。ある程度、宇宙科学についての知識があったほうがより楽しめるかと思います。映画「コンタクト」「タイタニック」に科学的な間違いがあったのには気付かなかった。エンターテイメントを求める映画に正確な科学再現がされているか、粗探しをしてしまう科学者もひねくれてるなぁ(笑)。しかし、そういう作品を見て一般人は、「そういうものだ」と無意識に認識してしまうのだろうし、やはり正確な描写をお願いしたいところです。2013/08/23

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