匂いの帝王―天才科学者ルカ・トゥリンが挑む嗅覚の謎

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  • サイズ B6判/ページ数 420p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784152085368
  • NDC分類 491.376
  • Cコード C0040

内容説明

最先端の科学をもってしても、いまだ解明されない匂いのメカニズム。この超難解な謎にとりくんだ一人の天才科学者がいた。彼の名はルカ・トゥリン―。グレープフルーツと熱い馬、汗まみれのマンゴー、真っ黒なゴムの花、スクランブルエッグにガソリン―若くして香水に魅せられたトゥリンは、どんなに複雑な香りでも即座に特徴をとらえ言葉に置きかえる。香水業界の化学者からも一目置かれるその特異な才能のおかげで、秘密主義の香水企業の研究室にも自由に出入りしはじめたトゥリンは、クリスチャン・ディオール、カルヴァン・クライン、ジヴァンシーなどの、大企業の内幕を覗きみるようになる。やがて、並外れた知性と能力をもとに、嗅覚のしくみを解く新理論を編み出すが…いま、世界じゅうに注目されている天才科学者の半生を追った衝撃のノンフィクション。

目次

第1部 創造(謎;創造;執筆;『ネイチャー』)
第2部 戦い(企業;インド;ロシア;終章)

著者等紹介

バール,チャンドラー[バール,チャンドラー][Burr,Chandler]
1963年シカゴ生まれ。『クリスチャン・サイエンス・モニター』紙の東南アジア編集局の記者としてマニラに駐在後、ジョンズ・ホプキンズ大学ポール・H・ニッツェ高等国際問題研究大学院にて国際経済学と日本研究で修士号を取得。現在は『アトランティック』、『ニューヨーク・タイムズ・マガジン』、『ワシントン・ポスト』、『ロサンゼルス・タイムズ』などに寄稿するジャーナリストとして世界を飛び回っている。ニューヨーク在住

金子浩[カネコヒロシ]
1959年生まれ、翻訳家
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

デビっちん

16
再読。匂いを別のものに例える表現力が豊かだなー。「汗臭いマンゴー」って、濃厚な匂いを想像してしまいます。2020/07/21

デビっちん

16
再読。匂いは波動であるとするなら、味覚も波動なのでは?と感じています。鼻が詰まっているときは味を感じにくいのです。2019/12/01

デビっちん

16
再読。匂いの天才ルカ・トゥリン氏の奇天烈な行動や秘密裏にされている香水の製造過程、匂いの文化史も見を見張るものがありますが、本書はやっぱり匂いが分子構造ではなく振動数によるものであるという仮設を提唱しているところにあると思います。視覚や触覚に比べて聴覚と嗅覚は意識しにくいですが、こちらを感じる力を高めることが、能力アップの秘訣なのではないかと最近思うようになりました。2019/03/22

月をみるもの

9
この本の主人公であるトゥリンは、匂い受容体が分子の形状ではなく振動数を捉えてると主張して界隈から袋叩きにあってたわけだが、その最大の根拠は同位体の匂いが異なる、、という点にあった。最近になって、重水(H20 ではなく HDO) は(人間にとっては)無味ではなく甘い、、ということがわかったみたいで、これはトゥリンの主張を支持する結果なんじゃないの?https://gigazine.net/news/20210410-heavy-water-sweet-taste/2021/04/26

デビっちん

5
匂いは形状ではなく波動である。匂い分子の構造がもとになっているという通説に対し、匂いを決定しているのは分子の振動であるという考えを異体の科学者が提唱している。匂いも音や光と同じように、周波数で表わされる。生物学上の問題にも量子力学は適用できる。視覚や聴覚と同様、嗅覚が変化すると同時に物理空間に対する感覚が変化する。匂いの特徴を言語化しているのが面白い。理論が正しくても歴史の長いものを覆すのは難しい。最先端の科学をもってしても、いまだ解明されていない匂いのメカニズム。2015/07/01

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