内容説明
夢やぶれた心理療法士ボブ・ウェルズは、50歳を越えた今、妻に逃げられ、酒に溺れ、独り極貧にあえいでいた。しかし、ジェシーとの出会いがすべてを変えた。美しく、愛らしく、自分と同じく苦労を重ねてきた女性。彼女と一緒に幸せになりたい。その一心で、ボブは患者の美術商が持つ貴重な古美術を盗み、転売しようともくろむが…絶望から絶頂へ、そして絶頂から絶望へ。五十男の悲哀がにじみでる感涙のノワール小説。
著者等紹介
ウォード,ロバート[ウォード,ロバート][Ward,Robert]
ボルチモア生まれ。1972年、Shedding Skinで作家デビューし、全米芸術基金賞を受賞。1985年に発表したRed Bakerはペンウェスト賞最優秀長篇賞を受賞した。2006年に発表した『四つの雨』は、ニューヨーク・タイムズやパブリッシャーズ・ウィークリーなど各紙誌に絶賛され、ジェイムズ・クラムリーやマイクル・コナリーらミステリ界の巨匠にも絶賛され、ハメット賞にもノミネートされた。また、脚本家およびプロデューサーとしてテレビ・ドラマも製作。ロサンジェルス在住
田村義進[タムラヨシノブ]
1950年生、英米文学翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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けいちゃっぷ
6
怖いのは、女か、金か。愚かなのは、両方を手に入れようとした男か。373ページ2010/06/30
daimonn
4
次から次へとテンポ良く進む物語で飽きずに読めた。が、ただそれだけの印象しか無く、読了後、裏表紙に書いてあるような悲哀などは私には感じられなかった。犯罪に手を出したボブが、冷静に自分のした事と向き合えず、不安定で、熱に浮かされているような心理状態に、こちらも悪い夢でも見ているような気になり、まさか本当に夢オチなんじゃ…と思ったりした。2014/02/17
うゆう。
0
女に溺れるのは怖いなあ、と思いつつも肝心のジェシーが全然魅力的に見えないのはいかがなものか。まあ物語としては展開が早くサクサク読めて十分楽しめるけど。ただ、ラストはちょっと慌ただしく終わり過ぎかも。2016/05/27
ルウ
0
★2 これって読む人の年齢と性別によってガラッと評価なり感想が違ってくるような…10代の女の子が読んだら、ハァ?自業自得じゃね?で終わりというか…2014/12/27
toshi
0
2006年の米国の長編ミステリー作品。50代のしがない心理療法士のボブはひょんなことから、美貌の女性ジェシーに巡り合います。ボブは手っ取り早く金を入手するため、患者の骨董品を盗むことを計画します。しかしそこから思いもよらぬ転落人生が始まります。私はラストはあまり気に入りませんでしたが、作者の確かな力量は十分に感じることが出来ました。2019/10/30