内容説明
夕方のセミナーで私を笑いものにしたのは、美しい女子大生だった。私は中年の大学教授で、片頬に醜悪な傷があった。その傷を女子学生の目の前につきつけると、笑い声はやんだが、私の頬は思いきりたたかれた。この時から、彼女への異常なまでの愛情が湧き起こったのだ。期待の英国女流新人が放つ各書評子絶賛の“美女と野獣”の物語。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
アナーキー靴下
66
空虚さを抱えながら淡々と日々を送る中年男性の前に、その空虚さにぴったりはまる少女が現れる…この構図に、リュック・ベッソンの映画『レオン』が浮かぶが、同時に違うとも感じる。社会的地位、肉体関係の有無、歪んだ性癖、そんなものは些末な違いだ。絶対的な満たされなさを抱えた二人が出会い、引き合う気持ちは愛に似た欲望。その欲望に屈しまいと必死に抵抗し続け、空虚さを埋める道具にしない、それこそが愛だろう。運命になぜはない、と思わせつつ、なぜが明かされ、全てが仕組まれていたかのように因果の糸に絡め取られる様を見る。見事。2023/07/08
キーにゃん@絶対ガラケー主義宣言
1
1998年11月25日
丰
0
Y-102002/07/01
aoko
0
アン・ファイン初期の大人向け作品。濃かった。2008/12/22
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- 和書
- 輝く気輝く人