内容説明
こんな夜更けにケチな盗難事件の捜査とは。モース主任警部は顔をしかめた。ロンドンの安酒場で四百ポンドが忽然と消えたという。事件当夜は金回りの悪い常連客ばかりで、犯行の機会は全員にあった。さすがのモースにも、犯人の特定は絶望的に見えたが…『クリスマス・キャロル』を下敷きとした表題作をはじめ、パスティーシュやメタミステリなど11篇を収録。本格ミステリの第一人者が贈る、ヴァラエティに富んだ短篇集。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
遥かなる想い
50
短編集。個々は味わい深いとは思うのだが、初期のころの驚きの連続の推理は、もうない。2010/05/23
Ribes triste
21
短編集。モース警部ものの合間に、ノンシリーズの短編が配置され、読み飽きない並びなのが心憎い。モース物は「ドードーが死んだ」と「内幕の物語」の展開が面白かったです。ホームズパスティーシュ「花婿が消えた?」には色んな意味で笑ってしまいました。長編も面白いけど短編もこんなに面白いとは…。やられました。2021/01/27
Yuji
9
短編集。モースの出番があるのが半分。短編だと、ペースが速く、置いてきぼりをくいがち。結構集中させられます。モースの良さがでないという意見もあるようですが、これだけの傑作ぞろいで、文句ないですよ。2014/02/02
hal
8
コリン・デクスターの短編集。モース以外の作品も入っていて、シャーロック・ホームズをモース化させている。読み終えて、結果が理解できず再読して熟考してようやく「もしかしてこういう事かな?」と思うものもあり、デクスターは、ネタを考えるのは上手いのだけど、ラストで落として感動させるのはあまり得意ではないのかなと思った。いや、「ラストで落として感動させる」テンプレが嫌いなので、モースも暴走しがちなのかな。2018/09/15
紫草
7
モース警部は、全部読んだつもりだったのですが、短編集があったんですね。そして、この短編集は、モース警部が出てこない作品も入ってて、その中の1つ「花婿は消えた?」はホームズパスティーシュ。これ、おもしろかったです。モース警部の長編をまた読み直したくなりました。家の本棚のどこかに埋もれてるはずなんだけど。発掘できるかしら。2014/04/02
-
- 和書
- スケジューリング実務標準