内容説明
1665年、ジャマイカ。私掠船の船長ハンターは、スペインの財宝船の情報を知らされた。財宝船は難攻不落の要塞島マタンセロスに停泊しているという。司令官は残酷で名高いカサーリャという男だ。ハンターは財宝を奪うべく、意表をつく上陸作戦を立て、天才的な航海士、火薬の専門家、怪力の巨漢、驚異的な視力を持つ男装の麗人、冷酷な殺し屋らを率いて出航する。だが行く手には次々と難関が!巨匠の死後発見された遺作。
著者等紹介
クライトン,マイクル[クライトン,マイクル][Crichton,Michael]
1942年、イリノイ州シカゴ生まれ。ハーバード大学で人類学を専攻後、ハーバード・メディカル・スクールを卒業。在学中からミステリを書きはじめ、1968年に発表した『緊急の場合は』でアメリカ探偵作家クラブ賞最優秀長篇賞を受賞し、69年の『アンドロメダ病原体』が世界的なベストセラーとなる。その後、『ジュラシック・パーク』『タイムライン』など、次々と話題作を世に送り出し、その著作のほとんどが映画化された。また、自らも映画監督として活躍した経験をもつほか、人気TVドラマシリーズ『ER』の製作者としても知られた。2008年死去
酒井昭伸[サカイアキノブ]
1956年生、1980年早稲田大学政治経済学部卒、英米文学翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
goro@80.7
26
海賊ものとしてはこれでもかのてんこ盛り。頼れる仲間たち、財宝船、危機また危機の海戦にハリケーン、巨大生物、人食い人種と娯楽作品でした。冒険に出たい方にはもってこいです。2015/02/22
鐵太郎
12
1665年というと、欧州を揺るがした30年戦争が終わったちょっと後。中米カリブ海の海賊たちの物語。海賊といっても、土地の総督に認可された私掠船の話。血湧き肉躍る冒険ですね。面白い。 ・・・でもね、歴史マニア、帆船マニア、ミリヲタとしては、あちこち突っ込みたい。翻訳としては「私掠人」なんて訳語は初めて見ましたが、本文でいっても、撃鉄を起こす拳銃とか、船底のビルジの中に管をくわえて身を潜めた話とか、あちこち穴だらけ。ま、それも良きかな、でしょうか。(笑)2014/08/27
Sakie
9
パソコンに遺されていた最後の小説はヴェルヌの読み心地を思い出させる正統派冒険小説だった。いつもの科学技術至上主義への警告がない。知的で魅力的なならず者、ハンターが陸に海に大暴れする。自分に残された時間がほとんどないと知ったクライトンが「NEXT」に次いでこれを書き上げた思いはなんだったか知りたく願うが、もう叶わない。クライトン、たくさんの楽しみと、若かった私に世界への見かたを与えてくれたこと、ありがとう。私の宝物だ。2015/02/02
タッキー
8
ジュラシックパークで有名なマイケルクライトンのパソコンに残っていたという遺作。何となくその状況に惹かれて買いました。話は海賊もので、海戦あり、海の怪物クラーケンが出てきたりと、最後までハラハラする展開で、ある意味予想どおりのフツーに楽しんで読めるお話でした。これを機に他のクライトンの作品も読んでみたいと思います!2017/02/18
トムトム
6
かっこ良かった2019/07/14