内容説明
1797年春、スピットヘッド錨地とノア錨地で水兵の反乱が勃発、旗艦艦長となったボライソーも、反乱の余波に巻き込まれた。やがてそれが鎮まると、ボライソーは艦隊と共にファルマスを出帆、ジブラルタルで英国政府の高官を指揮艦に迎え入れた。そこで任務が下された―北アフリカ沿岸の要衝ジャフォーを占拠せよ!頑迷な提督の下で、ボライソーらは地中海に足場を築く重大な作戦に、決死の覚悟で挑む。だが、行く手には凶悪な海賊、そして強大な西仏連合艦隊との血みどろの死闘が待ち受けていた!圧倒的な迫力で描く入魂のシリーズ第10巻。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
鐵太郎
11
1797年、リチャード・ボライソー、戦列艦ユーリアラス号(100)艦長 41歳。出だしていきなり病弱なセルウォール少将からブロートン中将に上官が替わり、嵐の予感。とはいえ最初にボライソーが巻き込まれたのは叛乱事件です。英国海軍史に名高いノアとスピッドヘッドの叛乱の余波と言うべきか。この解決にのあと、アフリカ沿岸でフランス共和国との戦いになりますが、奴隷問題も絡んで話はなお深く。最後、わくわくするような未来への期待で終わります。この頃のボライソー・シリーズは、毎巻すばらしかった。本当に。 2012/04/23
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