出版社内容情報
「SFに興味があるけど何を読んだらいいかわからない」というあなたに。いつでもどこでも楽しめる、少し不思議なお話の玉手箱。
内容説明
あなたはこのお話のオチ、想像できますか?宇宙に放り出され生死をさまよう男たちが取った究極の選択とは?恐竜を探しに降り立った惑星で取材陣が出会った衝撃の真実とは?幸せな生活を願って二人の未来をシミュレートしたカップルが手に入れた真実の愛とは?思わずあっと驚く結末が、じわりと心に余韻を残す、すこしふしぎなお話が盛りだくさん。1話5分で読めて、いつでもどこでも楽しめるSFショートショート。
著者等紹介
草上仁[クサカミジン]
1959年生まれ。1981年ハヤカワ・SFコンテスト佳作入賞。短篇「割れた甲冑」をSFマガジン1982年8月号に発表してデビュー。1989年に「くらげの日」、1997年に「ダイエットの方程式」で星雲賞日本短編部門受賞。1997年『東京開化えれきのからくり』でSFマガジン読者賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
MICK KICHI
70
(表紙・挿絵: YOUCHAN) 1991年から2019年にSFマガジンに掲載された作品と書き下ろしの16篇のショート・ショート。SF的イマジネーションと独創的なストーリーに溢れている。個人的に好きな作品をあげると、「マダム・フィグスの宇宙お料理教室」「断続殺人事件」「半身の魚」「予告殺人」「生煙草」あたりですが、趣向性によって感想は異なる印象です。SFのエッセンスが漏れなく詰まったお得な一冊。2020/01/04
カムイ
59
初読みの作家、ショートショートより少し長め短編で5分ぐらいで読める作品ばかりである、人によっては時間がかかるかもしれませんが、起承転結が確りとしているので予測不能の結末にはならないある程度SFを読んでいる人は少し捻ってもらったらと思うかもカムイもそこはとそれでも楽しめた、16編ありましたが特に【マダム・フィグスの宇宙お料理教室】はクスリする面白さで悪趣味な味に仕上がっている、【トビンメの木陰】は長編にしても楽しめそうな出来である、この作家の本は数冊あるのでまだ楽しめそうだ2024/06/02
ヨーイチ
49
五分間SFって盛りすぎ(笑)そんなに速く読めない。SFは好きだけど、ジャンルの建て分けとかも自由になって、今でもファンと呼べる程追っかけて無いのも事実。最初にこの人のを読んだのは90年代頃か?アシモフとかクラークの欧米流のユーモアが好きでこの人の売り出しの惹句が「アシモフの様」てなものだったので手に取ったと思う。適度な長さ、読みやすさ、SF小説的に認知された設定を組み合わせて、上質な小噺の数々。真鍋博風のイラストも狙っていると見た。それにしても上手い物だ。昔読んだ物もそんなに変わって無いのも良し。2020/09/06
ましゃ
44
SFの可能性を5分間に詰め込んだショートショート作品集。ショートショートの中にも伏線があり、ちゃんとオチもある。ショートショートってあまり読んだ事なかったけどとても面白かった。ブラックな物からロマンチックな物まで堪能出来る、一冊で摩訶不思議アドベンチャーでした。SF(すこしふしぎ)よりかはSF(サイエンスフィクション)よりな作品。私のお気に入りはSFとしてはベタな内容ですけど、『ひとつの小さな要素』が一番好きかな。未来をシミュレートしたカップルの幸せの行方は?男女の可能性は予測出来ない、無限大なのだぁー!2019/09/17
ミライ
40
1作品5~10分で読める短編SFを16編収録したSFショートショート作品集(著者は草上仁さん)。惑星・テレパシー・サスペンスモノなどジャンルはいろいろバラエティに富む。ちょっと時代古めの作品(特にユビキタスなどが題目にあるあたり)多いかなと思ったら1990年代~2000年代前半の作品が多めだったようだ(描き下ろしは2作品収録)。星新一さんのSF短編ほどひねりはないがサクっと読める一冊。2020/01/19