内容説明
アルド・ナリスの訃報はまたたくまに世界を駆けめぐった。突然の知らせは、スカールの激怒、イシュトヴァーンの動揺、グインの懐疑、マリウスの狼狽と、大きな衝撃を引きおこす。一方ヤンダル・ゾッグは、悲しみにつつまれるナリス軍を竜頭の巨人兵に襲わせると同時に、密通者の身体を使ってその陣内に出現せんとしていた。そのとき異空間からの力が密通者を焼きつくし、ヨナの頭の中にヴァレリウスの心話が響きわたった。
著者等紹介
栗本薫[クリモトカオル]
別名に中島梓。東京生まれ。早稲田大学文学部卒。77年中島梓名義の「文学の輪郭」で群像新人賞評論部門を受賞。78年『ぼくらの時代』で江戸川乱歩賞受賞。以後、作家・栗本薫、評論家・中島梓を使い分けて多彩な文筆活動を展開する。小説作品は、ミステリ、SF、時代小説、耽美小説と多岐にわたる。ライフワークともいうべき一大長編ロマン『グイン・サーガ』は、全100巻を目指して早川書房より刊行中。主著書に『絃の聖域』、『魔界水滸伝』ほか多数
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