ハヤカワ文庫<br> 神の鉄槌

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ハヤカワ文庫
神の鉄槌

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  • サイズ 文庫判/ページ数 287p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784150112356
  • NDC分類 933
  • Cコード C0197

内容説明

西暦2109年、太陽に接近しつつある未知の小惑星が発見された。その後の観測の結果、怖るべき事実が判明、この天体は八カ月後に地球と衝突するというのだ!そうなれば爆発の被害はもとより、粉塵による太陽光の遮断と硝酸雨のため、地球は今後数十年間居住不能な死の星と化してしまう。この危機に際し、最新鋭の宇宙船「ゴライアス」は特殊任務を命じられ小惑星へと向かったが…巨匠が満を持して放つ迫真の宇宙SF。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

まえすとろ

15
SF界の大御所、アーサー・C.・クラークにより1993年に発表されたディザスター・ハードSF小説。西暦2109年、アマチュア天文学者によって発見された小惑星は8カ月後に地球に衝突することが判明、インド神話の死と破壊をもたらす女神である「カーリー」と名づけられる。地球連邦は生存をかけてカーリーにマスドライバー(推進装置)「アトラス(ギリシャ神話の「歯向かう者」を意味する)システム」を備え付け、2013/10/15

ぺんぎん

9
文字も細かいし、普段SFはあまり読まないから難しい本なのかなと思いきや、意外にスラスラ読めたから驚き。でもなんか淡々とした物語だったな。とりあえずクラークはものすごく博識であることはわかったけど。この小説の世界線では、湾岸戦争でアメリカ人はイスラム教に感銘を受けて2015年に預言者ファティマ・マグダレンが現れ「電子技術の宗教」クリスラム教が生まれ、また2032年頃には老化現象を抑制する超酸化酵素が発見される。過去の人による未来予測って結構面白いし、世の中は思ったほど進歩してないものだとわかる。2023/11/11

roughfractus02

9
リスクを想定して確率的にその回避をプランニングする物語は、派手なパニック作品にはならない。1992年に近日点を通過し、周回して2026年に地球に衝突する可能性のあるスイフト・タットル彗星をモチーフとした本書は、彗星の発見、衝突リスクの増大、リスク回避のプラン、その実行の際に起こる障害などを、人間からでなく宇宙的視点から描く。アトラス、ゴライアス(ゴリアテ)、エウロパ、エクスカリバー等西洋文化を彩る神話物語で構成された時空にヒンドゥーの死滅の神カーリーの名を冠した彗星がアノマリーとして出現する点が示唆的だ。2023/09/25

鐵太郎

9
ストーリーは、無駄を省いたきびきびした文章で語られます。時間的にあちこちと飛ぶ語り口にちょっと戸惑いますが、すぐに慣れます。宗教のおぞましさや、家族の別離や、歴史の悲惨なども描かれるのですが、クラークはシリアスな内容を無意味に重く語りません。この本には無意味などろどろ場面などありません。現代の科学技術の延長上で、あり得べき未来を語るクラーク節、いいなぁ。2010/06/07

ニミッツクラス

9
クラークは、ホント読み易い。心の本棚にちょうど収まる感じ。08年に死没しているので、「3001・・」の新刊を読んで、もう読み落としはない(除共著)と思っていたが・・あるものだなぁ。表紙は調査船ゴライアスで、「2010年」のレオーノフ号と基本構造は同じに見えるが、前者は船内0Gという設定だから、水素タンク前後の慣性を得る為の回転(しそうな)構造が微妙。作中のネタは細切れだが各々リンクしている。「ディープ・インパクト」の元ネタではあるが、似て非なる印象(アルマゲドンよりは叙情的)でもある。★★★★☆☆2012/03/30

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