内容説明
3953年。人類はワームホール・テクノロジーの開発により、着々と版図を拡大しつつあった。ところが、太陽をはじめとする主系列星に思わぬ異常が発見された!恒星の進化過程が何百倍にも加速され、恐るべきスピードで銀河が老化しているのだ。このままでは、遠からず宇宙は死滅してしまう!この異変の謎を探るべく、最新鋭の宇宙船「グレート・ノーザン」が、ワームホールを利用して五百万年後の未来へと旅立つが…。
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乱読太郎の積んでる本棚
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
亮人
11
《ジーリークロニクル》の集大成。同シリーズの長篇『時間的無限大』をさらに発展させた内容の、壮大なスケール。太陽を含めた星々が異様なスピードで老化していく秘密を探るため、太陽の中に常駐調査する人格。暗黒物質生物との邂逅。どれもワクワクしっぱなしの壮大な設定。そしてワームホールを未来に送るための世代間宇宙船。しかし世代間宇宙船の社会が退化するってのは定石なのか何なのか?本書でも、宗教社会になってたり採集原始生活になってたり。バクスターはストーリーテリングがヘタクソなのに何でそういう方向に行くかな?下巻に続く。2016/08/30
多摩犬
2
再読 ジーリークロニクルの本丸、太陽がモデル予想より早く死ぬことがわかった人類による悪あがきを描く上巻 太陽が死ぬ500万年後を目指して主観時間1000年の宇宙旅行する船の体制崩壊の話はまぁ割と普通、太陽の中に入っても死なないAIを作って太陽にぶち込むというアイデアのでかさに驚く そしてついにバリオンの敵フォティーノバードが登場する 光子の超対称性物質でできてる生命の偉大さを描いている 2023/10/30
サスケ
2
★★★★☆2017/03/25
あいちょ。
2
お客様から拝借。 スケールがデカすぎて頭が追い付かない。2016/05/07
山像
2
ビッグバンから宇宙の熱的死まで、悠久の時の流れを描き切る超絶ハードSFシリーズ・ジーリークロニクルの三長編と二短編集(原著にはまだ続巻があるらしいが……)を総括する超大作。ただしこの一作でも話の理解に支障はない。人類が文明進歩を極めた時代から、500万年の時間の中で凋落していく期間が話の中心。恒星の進化やエキゾチック物質で固められたワームホール等のSFギミックに膨大な量且つ突き抜けた考証描写が入るのが特徴だが、ストーリー自体はオーソドックスなスペオペに沿っており、それだけでも楽しめるようになってると思う。2013/02/27