出版社内容情報
人生で大切なことはすべて「神話」から学べる!
ジョージ・ルーカス監督「スターウォーズ」を筆頭に、映画や小説などのクリエイターに多大な影響を与えていることで知られる、神話学の名著『千の顔をもつ英雄』。著者キャンベルは、世界中の神話を比較研究し、そこに普遍的な構造があることを明らかにした。神話の英雄は、何ものかに導かれるように異世界に旅立ち、さまざまな試練を乗り越え、やがて元の世界に帰還し実りをもたらす――。「英雄の旅」と呼ばれるこの構造を通して見ると、私たち一人ひとりの人生の軌跡を「内面的な成長の道のり」として読み解けるのではないか。古来の神話に埋め込まれた知恵を通して、現代社会に生きる私たちが豊かな人生を自ら描いていくための方法を探る。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ころこ
39
神話などを通じて、物語には共通した構造のプロットが見出される。大塚英志を通じて『千の顔をもつ英雄』のことを知ったが、まずはアカデミックな手法である構造主義との相似を思い浮かべた。その時には構造主義の先駆ロシアのプロップ『昔話の形態学』と共に紹介されていた。人間は、表面上は異なるものから構造を読み取ることができるし、さらにその構造を読み取る人間の営みにも共通の型のようなものがあるのだと驚いた。番組では以前『野生の思考』が取り上げられていた。その時はアカデミシャンの中沢新一が書いていたので、今度は本書をクリエ2024/07/02
兵士O
31
僕が大昔書いた傭兵ケントと精霊使いシーリアの物語。ひょんなことから出会った二人は共に旅をするようになり惹かれ合う。しかしケントはシーリアを庇おうとするあまり無理して働き、重病になってしまう。彼女は彼を高額の医師に診てもらうために娼館で働き、貴族の妾になってしまう。ケントは必ずお前を助け出すと誓い、十年後将軍になり貴族の所を訪れるも彼女は九年前に病死したと告げられる。果たして共同墓地で彼は彼女の亡霊と出会い、あなたの幸せだけを願うと託され、亡霊は消えてしまう。ケントは別な女性と結婚する。これが僕の英雄の旅。2024/07/05
もえ
19
キャンベルの『千の顔をもつ英雄』は未読だが、人生を「英雄の旅」と捉えて読み解いており、エンタメの世界、例えばスターウォーズ等にも大きな影響を与えていることが興味深かった。TV番組も視聴しながら読了。最近人間国宝の能楽小鼓方の大倉源次郎さんの対談を読んだ時に「人の成長は螺旋状になっている」と仰っていたが、「英雄の旅」も「それまでの自分の死と再生からなる旅を幾度も重ねながら、螺旋階段を緩やかに上っていくように成長していく」とあり、とても腑に落ちた。巻末のワークシートを使って「私の物語」を作成してみたい。2024/07/30
イリエ
14
全体として、テレビの内容をもう少し詳しくしただけでした。ちょっと物足りない気がしましたが、巻末付近のデザインワークシートがいいですね。2024/07/27
どりーむとら 本を読むことでよりよく生きたい
14
英雄という言葉と、自分はかけ離れた存在と考えていた。もちろんその党利なのだが、この本の中で神話の構造をしめしてくれたおかげで、自分の人生もとらえなおすことができました。自分も新しい集団の中に入っていったとき、例えば親元離れて大学に進学した時、就職視した時、職場を変わった時、自治会でやたら敷く役員になった時などの自分の経験をとらえなおしことができました。それぞれの場面で人から助けられて、そしてそこから何をえたかということを考えるよいきっかけとなった本でした。2024/07/22
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