内容説明
鎌倉城は本当にあったのか?源氏の鎌倉入りは平氏の舅が関係した?長谷大仏は謎だらけの仏様?御家人が食べた名物料理の食材とは?ドックブリーダー!?市中はさながら犬たちの都?鎌倉公方の血書願文は自らの血液か?鎌倉を探ると歴史が見えてくる。新知見満載の60話収録!
目次
第1部 鎌倉武士の人間模様(諸説ふんぷん!以前、教科書に載っていた源頼朝の肖像画はいったい誰?;そもそも鎌倉御家人とは、どのような身分・職制なのだろうか?;鎌倉御家人が食べた名物料理の食材と、酒や宴会での戒めの言葉 ほか)
第2部 “かまくら”が刻んだ土地の記憶(木簡・和歌から読み解く鎌倉は、東国蝦夷を監視する武人の町だった;源氏が鎌倉へ入ったのは、源頼義が平氏一門の舅より館を譲られたから;頼朝が鎌倉を選んだのは、頼義以来の源家の記憶と、父義朝の身近な記憶 ほか)
第3部 幕府滅亡後の鎌倉と戦国(鎌倉御家人は、足利幕府でも室町御家人に成り得たか?;北条得宗の遺児北条時行。中先代の乱はどのような影響を与えたか?;杉本城の合戦。一帯は足利氏の故地で以後も重要な拠点となった ほか)
著者等紹介
伊藤一美[イトウカズミ]
1948年、東京都生まれ。学習院大学大学院博士課程中途退学。現在、逗子市・藤沢市・葉山町文化財保護委員、NPO法人鎌倉考古学研究所理事、日本獣医史学会理事、日本城郭史学会理事などを務める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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鯖
17
鎌倉豆知識本。古代中国の24時間ぽくて、こういう本大好き。牧の方が都に戻った後も鎌倉とのつながりが深く、娘さんたちがそれぞれに人生謳歌してた話とか、トリカブト暗殺事件とか、三浦も北条も戦局的に有利な場に陣を敷かず、父祖伝来の墓にこもり自害してった話とか、時房ちゃんの屋敷跡から肝吸虫等の寄生虫が見つかったことから鯉の生食してたことがわかったとか。面白かった。2022/07/05
サケ太
15
面白い!鎌倉という地にまつわる様々なテーマに答えていく形式。平安末期から戦国時代まで。三つ子についての話は個人的に興味があった。当時の人々の価値観の一端を垣間見える感じが良い。面白そうと思ったら、目次を見ていただきたい。2022/02/17
さとまる
3
全体的に構成がバラバラで少々読みにくい。鎌倉時代について知りたくて読んだのだが、歴史地理案内といった内容で求めていたものとは違ったかも。ただ、内容的にも「ん?」と思うところが何カ所かあり、その点もちょっと不満かな。2022/03/13
オルレアンの聖たぬき
2
鎌倉殿の『鎌倉』は武家政権が終わるその時まであの『鎌倉』であり続けた。まさに永遠の武家の都『鎌倉』だったのだと分かった。時々『トキューサ』こと北条時房の話が出てくる。何気にトキューサは活躍していたのだとわかった。2022/10/18
なつき
2
時房様のお屋敷跡から肝吸虫が発見されてコイの生食してたことが判明。海が近いのに淡水魚も食ってたのか。どっちもおいしいしね?鎌倉の謎を解くというより鎌倉トリビア的な本ですが、結構楽しめました。2022/01/22