内容説明
中生代の地球で、恐竜は巨大化の道を選び地球上を制覇したかに見えた。一方、哺乳類は一日食物をとらないと生死にかかわるという高代謝を選択し、餌獲得のために知能を発達させ、次の主役となった。しかしカメは第三の道である低代謝を選択し、餌がなければ1ヶ月以上でも待つことができる体を獲得した。その結果、ガラパゴスゾウガメは200歳を超える寿命の固体も確認されている。あわただしく攻撃的に生きる40年(自然状態でのサルの寿命)とゆっくり打たれ強く生きる200年のどちらに価値があるかはだれにも決められない。地球生命を相対化する視点から語る、意欲的なカメの進化学入門。
目次
第1章 カメの体の驚異的な仕組み
第2章 多様な環境に進出したカメたち
第3章 謎だらけの起源
第4章 恐竜時代のカメたち―世界への大拡散
第5章 海ともう一つの世界へ―最古のウミガメの姿
第6章 甲羅を力に変えて―哺乳類時代のカメたち
第7章 迷惑な保護者
著者等紹介
平山廉[ヒラヤマレン]
1956年生まれ、東京都出身。慶應義塾大学経済学部卒業、京都大学大学院後期博士課程中退。帝京技術科学大学講師、帝京平成大学助教授を経て、早稲田大学国際教養学部教授、理学博士。専門は化石爬虫類、とくにカメ類の系統進化や機能形態学、古生物地理学の大きな関心をもっている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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