NHK出版新書
紛争屋の外交論―ニッポンの出口戦略

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  • サイズ 新書判/ページ数 242p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784140883440
  • NDC分類 319.1
  • Cコード C0231

内容説明

日米安保体制と憲法九条という矛盾に守られ、「平和」を享受してきたニッポンは、思考停止のツケが込み、外交オンチに成り果てた―。出口に見える光芒は、軋轢を絆に変える、新しい平和構築のパラダイムだ。世界の紛争現場で政治家や軍閥と渡り合った交渉人が、普天間、拉致問題、領土問題等、膠着した外交課題の打開策を壮大に論じる。宮台真司氏との特別対談も収載。

目次

第1章 紛争屋が見た「戦争と平和」(なぜ戦争はなくならないのか;ダイヤモンドにまみれた世界最貧国 ほか)
第2章 拉致問題と北朝鮮和解と人権のジレンマを乗り越える(もっとも緊急でもっとも重要な課題・拉致問題;特異な人権侵害事件としての拉致問題 ほか)
第3章 沖縄「独立」論―差別を逆手にとり日米を動かせ(安全保障問題と差別問題との交錯;基地とともに生きる島・沖縄 ほか)
第4章 日米同盟vs九条と自衛隊―外交をダメにする思考停止(そしてみんな「保守」になった;アメリカの「PRクライシス」 ほか)
特別対談 伊勢崎賢治×宮台真司(ソフトボーダー平和が儲かる出口戦略;なぜ今「ソフトボーダー」か~対談の前に ほか)

著者等紹介

伊勢崎賢治[イセザキケンジ]
1957年東京都生まれ。早稲田大学大学院理工学研究科修士課程修了。東京外国語大学大学院「平和構築・紛争予防講座」担当教授。国際NGOでスラムの住民運動を組織した後、アフリカで開発援助に携わる。国連PKO上級幹部として東ティモール、シエラレオネの、日本政府特別代表としてアフガニスタンの武装解除を指揮(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ChoCo

2
大変面白かったです。特に尖閣漁船事件についてよく理解できました。あれは日本の対応がまずいのですね…。今までは互いのメンツをつぶさないようにソフトボーダーという扱いにして上手くやってきたが、今回は日本が「固有の領土(ハードボーダー)」であるとの態度を示し、中国のメンツをつぶしてしまったようです。 他にも、北朝鮮・沖縄・自衛隊・北方領土問題の記載についてもタメになりました。とても良い本です2011/12/02

keepfine

1
第2章は鼎談。元陸幕長の冨澤氏、(またもや)伊勢崎さんが登場。伊勢崎は自衛隊を法的に軍事組織として位置付けたうえで、海外派遣禁止=専守防衛の軍事組織にする。そして集団的自衛権と集団安全保障は非武装のみで貢献、という対案。これに対して冨澤はグローバルコモンズに貢献するためには、軍事的な協力の選択肢を捨てるすべきではない、海自の実力をアメリカに独占させておくことはない、という立場。2019/04/01

鈴木 栄一

1
なぜ9条が問題なのか?世界のコモンセンスから解説した実務家による現実的な外交論。読み応えがあり、実現しうる可能性を感じさせてくれる。2019/04/18

Masayuki Shimura

1
[壮絶舞台からの喝]「あなた達が外交について日本の中で話してること、日本の【外】から眺めると変だし、ときには通用しませんから」という意識が根底にある一冊だと思います。現場を飛び回った伊勢﨑氏だからこそ見えてくる内外の認識のギャップをズバッと指摘しており、読んでいて時に学び、時に驚かされもしました。日本の外交問題がだいたいどのようなものかについての知識は読む前に必要とするものの、考えを新たな側面から眺める上で大変参考になる作品かと。2015/01/23

MIDUNA

1
おもしろかった2014/01/29

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