内容説明
尾張の土豪・前田家の家督を継いだ利家は、天下布武をめざす信長の戦いのほとんどに出陣して武名をあげる。そのそばで、二男九女を産み育て、利家と前田家を支えていたのは、妻のまつである。物語は、利家・まつ夫婦と、利家の朋輩でありライバルであった羽柴秀吉・おね、佐々成政・はるの三組の夫婦の信頼や友情、嫉妬、対立、和解など、豊かな人間模様を軸に展開する。
著者等紹介
竹山洋[タケヤマヨウ]
1946年生まれ。早稲田大学文学部卒業。テレビ局演出部を経て、脚本家となる。主な作品に、連続テレビ小説『京ふたり』、金曜時代劇『清左衛門残日録』、大河ドラマ『秀吉』、映画『忠臣蔵~四十七人の刺客』『ホタル』ほか多数。第2回橋田賞受賞。テレビドラマ『菜の花の沖』『夫の宿題』で平成十二年度芸術選奨受賞
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
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16
調べてみると作者は小説家というよりは脚本作家で活躍した人らしいです。大河ドラマでご本人が手掛けた脚本の小説版でした。これまでに観てきた大河ドラマの中(と言ってもつまらないと途中で観るのをやめてしまうので、そんなにたくさんは観てきていない。)でもベストに近い面白さで夢中なって観ました。登場人物達もその関係性も小説で読んでも実に面白いです。少し展開が伝わりにくいかなという箇所もありますが、スピード感もあって、楽しく読み進められした。2025/08/08
しほち
6
金沢旅行に行くので読んでみた。まつはかっこいい2023/08/26
なあなあトーレス
4
前田利家とまつの生涯を描いた物語。 信長、秀吉、成政、そしてその奥さんたちなどとの人間関係が歴史の流れとともに描かれているが面白し。 これから利家がどのように加賀百万石を創立していくのか楽しめだ。2017/09/21
てんぱい
4
前田利家とまつを中心に読みやすく、章の最後に軽いオチがついていたりして楽しく読めた。作家、作品が違うとこうも人物像が違うのかと改めて思う。前田慶次郎利益が主役の作品だと利家が小物にみえるが、この作品は魅力的な人物。しかしひとつ難点がある。それは話が飛ぶ事。改行ひとつだけでそれまでの話の流れに全く関係の無い別人へ行ってしまうので読み返す事たびたび。2015/03/06
夏花
3
大河ドラマ原作。信長につかえた前田利家と妻まつの話。律儀で誠実すぎて、危うい場面も多くあり、はらはらしました。なによりまつの利家を思う強さが素敵でした。一人どんどん出世の道をたどる秀吉・おね夫婦に、出世を望まない利家をこれからどう支えてゆくのか下巻も早く読みたいと思います。2014/11/09




