NHKブックス
アナトリア発掘記―カマン・カレホユック遺跡の二十年

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  • サイズ B6判/ページ数 214p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784140019979
  • NDC分類 226.6
  • Cコード C1322

内容説明

日本隊が初めて発掘権を獲得したカマン・カレホユック遺跡。オスマン時代から前期青銅器時代までの文化層を二十年にわたり掘り下げる。ヒッタイト崩壊後の「暗黒時代」解明のカギを握る曲線文様土器、ヒッタイト帝国時代に「鋼」の登場を告げる鉄片、古王国時代の巨大穀物貯蔵庫と大量の炭化小麦、アッシリア商人居留地時代の終焉を伝える焼土層の人骨―出土した遺構・遺物を分析し、五千五百年の歴史を考察する。「鉄」を追い求めた前著『鉄を生みだした帝国』から二十余年、そののちの展開をつづった待望の書。

目次

第1章 トルコ留学とヒッタイト発掘―「鉄」との出会い(考古学との出会い;ヴィンクラーのボアズキョイ発掘 ほか)
第2章 自分の考古資料を持つ―「発掘権」獲得(不安と無力感;厚い「壁」 ほか)
第3章 地表から底まで掘り下げる―文化編年の構築(五千五百年の堆積;基礎研究の重要性 ほか)
第4章 ヒッタイト、無敵の強さの謎―「良質」の鉄(ヒッタイトの鉄の「その後」;カマンでも鉄製品が出土 ほか)
終章 今後の展開に期すること(今後の課題;文化編年の構築にかかわる課題 ほか)

著者等紹介

大村幸弘[オオムラサチヒロ]
1946年岩手県生まれ。早稲田大学第一文学部西洋史科卒業後、トルコ政府給費留学生としてアンカラ大学言語・歴史・地理学部ヒッタイト学科に留学。中近東考古学科博士課程終了。留学中からトルコ国内の発掘調査に参加。帰国後、中近東文化センター勤務。1985年よりトルコのカマン・カレホユック遺跡の発掘調査に従事。現在、中近東文化センター主任研究員、アナトリア考古学研究所長、カマン・カレホユック遺跡調査隊長
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

マーク

5
33 遺跡発掘に捧げる人生。このような生き方もあるんだな。考えさせられる。アナトリア、アッシリア、ヒッタイト。2018/12/20

hal

3
今まで謎の民族的な感じで語られることが多かったヒッタイトとその鉄器について、現地で20年近く発掘をしてきた著者による解説は、考古学や発掘調査の生々しい現実や、現状得られた知見について、親しみやすい口調で語られており、一息に読み通せた。プレヒッタイト、古ヒッタイト、帝国化したヒッタイトとアッシリア、ミタンニの関係と、ヒッタイトの製鉄の発展過程の関係についての著者の説は無理なく理解できる。 ヒッタイトと日本人の文化や技術受容の類似性についても納得。2023/09/24

takao

1
ふむ2022/01/17

さーもんマヨ

0
NHKブックスは良書が多い気がする2014/02/14

kei

0
カマン・カレホユック遺跡で今も文化編年構築作業を続けるアナトリア考古学研究所の、はじまりの話。2011/06/06

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