NHKブックス<br> 宮沢賢治の見た心象―田園の風と光の中から

NHKブックス
宮沢賢治の見た心象―田園の風と光の中から

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ B6判/ページ数 212p/高さ 19X13cm
  • 商品コード 9784140015919
  • NDC分類 910.268
  • Cコード C1393

内容説明

1滴の露に全宇宙の美を見、一陣の風に永遠のときを感ずる。空にひびわれを見、天に響く妖しい楽の音を聴き、月に苹果の匂いを感ずる。賢治は心の中に明滅するさまざまな幻想や思念を、その場で書き留めてそれらを“心象スケッチ”“心の風物”と呼んだ。本書は、賢治の〈心の中の宇宙〉に分け入りながら、時代を超えて生きる詩人・童話作家のみずみずしい〈イメージ表現〉〈言語宇宙〉を捉えなおす。

目次

第1章 心象の世界へ(青い光と黄いろな時間―色と光の心象;天の楽音、空の軌り―音と匂いの心象;空のひびわれから異空間を見る―空の心象;四次元世界に遊ぶ―心の心象)
第2章 交響する心象
第3章 心象の背景を追う(透きとおった空の涯―天に結ぶ心象の世界;永遠のときを重ねた輝き―大地と自然の心象)
第4章 心象の言葉をめぐって(言葉のミクロコスモス―詩の心象を読む;銀河空間へ向って―童話の心象を読む)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Midori Nozawa

6
宮沢賢治というと「雨にもまけず」をまず思い浮かべる私でした。この本は宮沢賢治を二つの側面から分析しています。 心象とは感覚で捕えた色や光、風など。賢治は18歳で鼻の手術を受けた時に、不思議な体験をして感覚が鋭くなりました。宇宙のこと、動植物のこと、化学など賢治は知識も豊富ですが、何よりも「春と修羅」などに描かれた心象スケッチの素晴らしさだというのです。世界的に見ても類を見ない天才と。30代で他界した賢治でした。心象スケッチが衰えて後の求道的、農民作家としての賢治への評価に私は偏っていたことを学びました。2017/08/15

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/249708
  • ご注意事項