出版社内容情報
今もって英国情報部はフィルビーのトラウマから脱していないと言われている。
この伝説的スパイについては多くの書物が書かれ、数々の小説のモチーフともなってきたが、本書はまったく新たな視点――フィルビーと無二の親友だったMI6同僚のニコラス・エリオットとの関係に光を当てること――で、厚みのあるフィルビー像を描き出している。
読めば読むほど、スパイ活動の知られざる実態とともに、人間心理の不可解さに驚愕すること必至。
巻末にジョン・ル・カレによる「あとがき」収録。
内容説明
その男を語るキーワードは「魅力」。上流階級出身でケンブリッジ大学で学んだ愉快な男。幸せな結婚生活を送り一流クラブの会員でもある男。戦時特派員ののち今は諜報の世界を泳ぐMI6長官候補―誰もが愛した英国紳士は、全員を裏切るソ連の二重スパイだった。衝撃の亡命までの三十年を、同僚との血まみれの友情を軸に描いた傑作ノンフィクション。
目次
見習いスパイ
セクションV
オットーと坊や
ブー、ブー、ベイビー、俺はスパイだ
三人の青年スパイ
ドイツからの亡命者
ソヴィエトからの亡命者
期待の星
荒れる海
ホメロスの冒険物語
桃
追いはぎ貴族
第三の男
ベイルートの男
居ついた狐
前途きわめて有望な将校
君だろうと思っていたよ
ティータイム
蒸発
三人の老いたスパイ
著者等紹介
マッキンタイアー,ベン[マッキンタイアー,ベン] [Macintyre,Ben]
イギリスの新聞タイムズでコラムニスト・副主筆を務め、同紙のニューヨーク、パリ、ワシントン特派員の経験も持つ。諜報戦を扱った著作に定評がある
小林朋則[コバヤシトモノリ]
翻訳家。筑波大学人文学類卒(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ばんだねいっぺい
TK39