出版社内容情報
弟はあの病室のあのベッドの上で、完璧に優しかった――
死にゆく弟との日々を描く表題作、デビュー短篇「揚羽蝶が壊れる時」、「冷めない紅茶」、「ダイヴィング・プール」。
芥川賞受賞へと向かう最初期の四作品と、自作を振り返る著者最新エッセイを収録。
揺らぐことのない美をたたえた、小川洋子の出発点。
内容説明
病に冒された弟と姉との時間を描く表題作、海燕新人文学賞受賞のデビュー作「揚羽蝶が壊れる時」、第二作品集収録の「冷めない紅茶」「ダイヴィング・プール」。みずみずしい輝きを放ち、作家小川洋子の出現を告げる最初期の四篇。著者あとがきを新たに加え、カバーデザインをリニューアルした新装版。
著者等紹介
小川洋子[オガワヨウコ]
1962年、岡山市生まれ。88年、「揚羽蝶が壊れる時」で海燕新人文学賞、91年、「妊娠カレンダー」で芥川賞、2004年、『博士の愛した数式』で読売文学賞および本屋大賞、『ブラフマンの埋葬』で泉鏡花文学賞、06年、『ミーナの行進』で谷崎潤一郎賞、13年、『ことり』で芸術選奨文部科学大臣賞、20年、『小箱』で野間文芸賞を受賞。21年、菊池寛賞受賞、紫綬褒章受章(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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