出版社内容情報
新田 次郎[ニッタジロウ]
著・文・その他
細谷 正充[ホソヤマサミツ]
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内容説明
武田信玄に戦術を具申し、川中島に忽然と消えたという軍師・山本勘助。その遺児とされる僧が、父の生きた痕跡を探る表題作ほか、歴史短篇八篇をセレクト。さらに、単行本未収録のショートショート「トンボ突き」を付した傑作集。著者の多面形作風を、歴史小説を通して浮き彫りにする。
著者等紹介
新田次郎[ニッタジロウ]
1912年、長野県上諏訪生まれ。無線電信講習所(現在の電気通信大学)を卒業後、中央気象台に就職し、富士山測候所勤務等を経験する。56年『強力伝』で直木賞を受賞。『縦走路』『孤高の人』『八甲田山死の彷徨』など山岳小説の分野を拓く。次いで歴史小説にも力を注ぎ、74年『武田信玄』等で吉川英治文学賞を受ける。80年、死去。その遺志により新田次郎文学賞が設けられた
細谷正充[ホソヤマサミツ]
1963年、埼玉県生まれ。文芸評論家。歴史時代小説、ミステリーなどのエンターテインメント作品を中心に、書評、解説の執筆、アンソロジーの編者として活躍(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ふじさん
73
「梅雨将軍信長」は、桶狭間の戦いを天候を絡めて描いた作品で、彼の描く信長像が新鮮でユニークな印象。表題作「まぼろしの軍師」は、川中島の戦い後に忽然と消えた軍師・山本勘助の遺児が父の生きた足跡を探るという物語。「駒ヶ岳開山」は、駒ヶ岳開山した二人の若者の数奇な運命の物語。山の美しさと人の世の醜さのコントラストが強烈。「算士秘伝」は、江戸中期の和算は世界の数学の最先端に匹敵するレベルにあったが、各流派の諍いでその発展をの妨げる、その愚かさを暴いた作品。「関の小方」は、親の仇討ちに翻弄される女を描いた作品。2025/12/25
タツ フカガワ
42
8つの短編と掌編1つを収録(うち3編は既読)。武田信玄の軍師として川中島で戦死したといわれる山本勘助は本当に軍師だったのか? そもそも実在の人物なのか? その実像を一人の僧が辿る表題作。修験者も果たせなかった駒ヶ岳頂上に挑む百姓の息子二人を待ち受ける苛酷な人生の「駒ヶ岳開山」。諏訪高島藩城下で起きた火事の原因をミステリー仕立て描く「天狗火事」など、どれも読み応えのある短編集でした。今度は新田さんの長編時代小説を読んでみたい。2023/08/12
まいさん
13
短編8つとショートショート1つを収めた短編集。川中島の戦で死んだ稀代の軍師・山本勘助の実像を探る表題作。世界の数学の最先端に匹敵するだけの力があった江戸中期の和算を題材にした「算士秘伝」や諏訪を舞台にした時代ミステリー、黒船騒動を題材にしたものなど様々な趣の作品が楽しめる一冊。短編だが、どれも読み応えがあった。2025/11/21
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