中公文庫<br> 開化の殺人―大正文豪ミステリ事始

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中公文庫
開化の殺人―大正文豪ミステリ事始

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  • サイズ 文庫判/ページ数 317p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784122071919
  • NDC分類 913.68
  • Cコード C1193

出版社内容情報

阿片に溺れた友人の謎、遺書が語る恋と殺人、妻への妄執が生んだ惨劇――。江戸川乱歩が「大正期文壇の一角に燃え上がった、かくの如き犯罪と怪奇への情熱」と評した幻のミステリ特集――『中央公論 秘密と開放号』(大正七年七月臨時増刊)を現代に復刻。七篇の創作と佐藤・乱歩の随筆を収録したアンソロジー。


ミステリ作家・北村薫氏が、収録作について刊行当時の作家たちの生活や『中央公論』編集長・滝田樗陰との関係に触れつつ語る解説「大正七年 滝田樗陰と作家たち」を収録。


◆目次 

・一般文壇と探偵小説/江戸川乱歩

・指紋/佐藤春夫 
            
・開化の殺人/芥川龍之介
 
・刑事の家/里見弴

・肉屋/中村吉蔵 

・別筵/久米正雄 

・Nの水死/田山花袋

・叔母さん/正宗白鳥
  
・「指紋」の頃/佐藤春夫

・解説 大正七年 滝田樗陰と作家たち/北村薫

内容説明

阿片に溺れた友人の謎、遺書が語る恋と殺人、妻への妄執が生んだ惨劇―。江戸川乱歩が「大正期文壇の一角に燃え上がった、かくの如き犯罪と怪奇への情熱」と評した幻のミステリ特集、『中央公論 秘密と開放号』(大正七年七月臨時増刊)が現代に甦る。創作七篇、随筆二篇を収録したアンソロジー。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

藤月はな(灯れ松明の火)

60
佐藤春夫氏の「指紋」は果たしてそれは真実だったのか、阿片漬になった脳が生み出したまやかしだったのか。煙に巻かれるラストはミステリーとしては異色だろう。後に収録の佐藤春夫氏の『指紋』の頃」はロジックばかりが重視されるミステリに対しての苦言、そして人の機微を描く事での広がるミステリとしての裾野と奥深さへの示唆は先進的だっただろう。この随筆を読んだ時、後期クイーン作品、最近の有栖川有栖作品の傾向を連想しました。芥川龍之介氏の表題作は「一番、報われたのかが誰か」が明らかにされないのが寂寥感を覚える。2022/08/12

21
大正7年刊行のミステリ特集『中央公論秘密と開放号』の作品を中心に収録したアンソロジー。日本における推理小説の発展は昭和からかな?と漠然と思っていたので、大正7年の時点でこんなにもミステリが熱かったなんて、ちょっと新鮮だ。これはミステリなのか?と思う部分もあったが、最後の北村薫の解説を読むと当時の空気感も分かって色々納得。読みにくい作品も多い中、田山花袋「Nの水死」(王道な三角関係が好み。)と正宗白鳥「叔母さん」(叔母さんとの微妙な関係性が好み。)は分かりやすくて面白かったので、別作品も読んでみたくなった。2022/08/20

うーちゃん

15
大正7年刊行「中央公論 秘密と開放号」に掲載された作品を中心としたアンソロジー。現代に照らし合わせてみると、ミステリとは言わないんじゃ・・?というものも多いが、今より個性を埋没させて生きねばならなかった時代にも確かにあった、人の闇い情念が読みとれて面白い。近代文芸を読み慣れておらず、読むのに苦労した部分も正直あった。お気に入りは「肉店」と「別筵」。2022/11/20

Inzaghico

13
北村薫の解説を読んだあとに、久米正雄の「別筵」を読むと、感情移入してしまう(苦笑)。久米正雄は漱石の娘と結婚すると吹聴して、けっきょく漱石の娘が別の男性と結婚してしまった、というエピソードの持ち主だ。こんなすごい話をネタにしてミステリ仕立ての小品を書き上げてしまうとは、作家とはつくづく業が深いものだ。中村吉蔵という作家は知らなかったが(役者が手慰みで書いた作品かと思ったら劇作家だそうな)、彼の「肉店」にはうなった。肉屋の主、その妻、店員が中心の読む戯曲だ。妻の人物造形がうまい。最後まで引っ張る力がある。2022/06/22

ホシナーたかはし

12
推理小説というジャンルが誕生した頃の作品集。面白いけど、言葉遣いとか文体とかむつかしい!特に芥川龍之介の作品は、純文学風に読めてしまうところが面白い。2023/05/24

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