中公文庫<br> 夜の果てへの旅〈下〉 (新装版)

個数:

中公文庫
夜の果てへの旅〈下〉 (新装版)

  • ウェブストアに2冊在庫がございます。(2025年06月22日 08時08分現在)
    通常、ご注文翌日~2日後に出荷されます。
  • 出荷予定日とご注意事項
    ※上記を必ずご確認ください

    【ご注意事項】 ※必ずお読みください
    ◆在庫数は刻々と変動しており、ご注文手続き中に減ることもございます。
    ◆在庫数以上の数量をご注文の場合には、超過した分はお取り寄せとなり日数がかかります。入手できないこともございます。
    ◆事情により出荷が遅れる場合がございます。
    ◆お届け日のご指定は承っておりません。
    ◆「帯」はお付けできない場合がございます。
    ◆画像の表紙や帯等は実物とは異なる場合があります。
    ◆特に表記のない限り特典はありません。
    ◆別冊解答などの付属品はお付けできない場合がございます。
  • ●3Dセキュア導入とクレジットカードによるお支払いについて
    ●店舗受取サービス(送料無料)もご利用いただけます。
    ご注文ステップ「お届け先情報設定」にてお受け取り店をご指定ください。尚、受取店舗限定の特典はお付けできません。詳細はこちら
  • サイズ 文庫判/ページ数 444p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784122071612
  • NDC分類 953
  • Cコード C1197

出版社内容情報

遍歴を重ねた主人公バルダミュは、パリの下町に流れ着き、医者となる。底辺に生きる民衆の生活にかすかな希望を見出そうとするが……。人間社会の病根を完膚なきまでに暴露し、いまだ大きな問いを投げかけ続ける、二十世紀の重要作品。〈解説〉四方田犬彦

内容説明

世界大戦の戦場から、アフリカの植民地、アメリカの工業地帯、そして故国フランスへ。遍歴を重ねた主人公バルダミュは、パリの場末で町医者として開業するが―。人間社会の欺瞞を完膚なきまでに暴露し、一九三二年の発表以来、いまだ巨大な問いを突きつけ続ける二〇世紀世界文学の重要作品。(全二巻)。

著者等紹介

セリーヌ[セリーヌ] [C´eline,Louis‐Ferdinand]
1894年、パリ西北部の都市クールブヴォワに生まれ、苦学により医師免状を得る。第一次世界大戦から復員後、国連事務局につとめ各国を遍歴。のちにパリの郊外で診療所を開業。1932年、『夜の果てへの旅』で一躍名声を得るが、反資本、反ユダヤ主義の立場から発表した著作により、第二次世界大戦後、亡命先デンマークで投獄される。特赦で帰国するも、不遇と貧困のなか61年に死去

生田耕作[イクタコウサク]
1924(大正13)年京都府生まれ。京都大学文学部仏文科卒。仏文学者。京都大学教授として教鞭をとる傍ら、バタイユ、マンディアルグ、セリーヌなどの紹介につとめるが、編著書の猥褻性をめぐって大学と決別。自ら出版社を設立して孤高の立場を貫く。94(平成6)年死去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

まふ

16
またパリに戻っている。いつの間にかロバンソンというアフリカ時代のならず者とか昔の恋人たちに会えてしまうといういい加減な筋立ても面白い。医師の資格をとり、場末で開業するが強欲婆とか死にかけた男とか年数回も堕胎する女とかろくな患者がいない。精神病院にアルバイトで入るが院長が突然旅に出て戻らず院長代理みたいな立場で過ごす。ロバンソンがまた現れて理由をつけて病院に住み続ける。ある時情婦のマドロンが追いかけてきてとうとうロバンソンを拳銃で撃ちロバンソンは死ぬ。で、終わり。思ったよりもエログロ度が過激ではなかった。2022/05/29

じゅん。

6
アフリカの植民地からニューヨークへのたうち回りそしてフランスでの場末で医師に。この世は糞だと、呪詛と憤怒の言葉で書き連ねる、バルダミュの独白を中心に展開していく。壮絶な体験を元に語られる戦争、社会、への批判。延々と繰り返される毒舌と、独特な文体に慣れるのに時間がかかったし終盤へとへとになったが…あまりの面白さ。2022/03/15

東京湾

5
下巻から彼は街医者として人々の観察者となる。ここでは上巻で描かれる体制の腐敗と対になるように大衆の腐敗が詳らかにされ、また奇妙な戦友・ロバンソンとの因縁もフェルディナンの運命を動かしていく。欲望に満ちた俗世の悪辣な人間模様はもはや喜劇のようでもあり、もはや絶望さえ意味を持たない。読後は唖然とするばかりだったが、これは20世紀というヒューマニズムの荒廃の時代に書かれるべくして書かれた小説だったのかもしれない。そしてセリーヌが喝破した欺瞞は現代の地盤に今なお染み込んでいるものなのだろう。凄まじい傑作だった。2022/01/04

押さない

3
ロバンソン/バルダミュ「逃げたい逃げたい、戦争賛美も嫌だ、植民地支配で貧困者搾取も嫌だ、資本主義も嫌だ、恋愛もいやだ、何かを求めて旅したけれどわかったことはこの世の夜の果てには絶望しかないということだ。もう何も言うことはない。」2024/01/04

ウイロウ

2
予想を裏切る展開だった。半自伝的小説という言葉に騙された。主人公の行く先々でロバンソンが必ず姿を現す。ポオのウィリアム・ウィルソンみたいな分身だというのは解るが、いかにも作り物めいた存在で浮いてるなと思っていたら、ストーリーがどんどん男女の痴情をめぐるサスペンスのようになっていくので戸惑った。そしてノワール映画ばりの壮絶なラスト。もちろん記述の多くは作者の経験した事実に負っているのだろうし、そうした経験を通じて形作られた人間観が作品全体を貫いていることも間違いない。それを確かめるためにもう一度読み返したい2023/05/15

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/19025038
  • ご注意事項

    ご注意
    リンク先のウェブサイトは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」のページで、紀伊國屋書店のウェブサイトではなく、紀伊國屋書店の管理下にはないものです。
    この告知で掲載しているウェブサイトのアドレスについては、当ページ作成時点のものです。ウェブサイトのアドレスについては廃止や変更されることがあります。
    最新のアドレスについては、お客様ご自身でご確認ください。
    リンク先のウェブサイトについては、「株式会社ブックウォーカー」にご確認ください。

最近チェックした商品