出版社内容情報
昭和五〇年代、上野稲荷町の「落語長屋」。噺家連中が持ち込む謎の数々を解き明かすのは、あの八代目林家正蔵!? 名人の推理が光る洒脱な落語ミステリ登場!〈解説〉林家正雀
【目次】プロローグ1話 「天災」から「初天神」幕間2話 「写真の仇討ち」から「浮世床」エピローグ解説 林家正雀
愛川 晶[アイカワアキラ]
著・文・その他
内容説明
テレビやラジオで落語が親しまれ、大看板と呼ばれた一流の噺家たちが芸を競った昭和五十年代。その一人、八代目林家正蔵(のちの彦六)の住む稲荷町の長屋には、傷害事件から恋愛沙汰まで、さまざまな謎が持ち込まれ―。なつかしいあの頃の落語界を舞台に、探偵・正蔵が快刀乱麻を断つ!洒脱な落語ミステリー。
著者等紹介
愛川晶[アイカワアキラ]
1957年福島市生まれ。94年『化身』で第五回鮎川哲也賞を受賞。トリッキーな本格ミステリーを基調としながら、サイコサスペンス、ユーモアミステリー、人情ミステリーと幅広く活躍(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ダイ@2019.11.2~一時休止
90
中編×2。紅梅亭や神楽坂のシリーズの30年前?。それらのシリーズのキャラも出てきて楽しめましたが、本作の主人公はどうも・・・。2018/04/18
大阪魂
67
愛川さん初読み!日常の謎系落語ミステリー。今は寿司屋の板倉さんが、浅草亭てっ橋って芸名で落語やってた頃に出くわした事件を、実在の落語家・林家正蔵さんが名探偵役として解決しはるってお話2つ。一つはご祝儀袋のネコババが見抜かれた理由、もう一つはなぜ板倉って書いた紙が切り刻まれてたか…2編目はこれ犯罪やん!っておもてしもたけど(;´Д`A ```にしても落語ネタむっちゃ満載!落語のことよぉ知ってたらもっと楽しみまくれたんやろなあ…ちなみに同じ落語家主人公のんやったら北村薫さんの「円紫さんシリーズ」の方が好きかも2022/01/15
タイ子
62
初読み作家さん。今は鮨屋の大将だが、昔は落語家だった浅草亭てっ橋が鮨屋に至った昔話を客に聞かせるっていうのがおおまかなあらすじ。寄席に集まる噺家たちの話を古典落語になぞらえて進むのがミソかな。そこで起こる事件、謎を推理して解決にもっていくのが八代目林家正蔵。と、言っても私はよく知らないのですが笑点で木久扇さんがものまねをしてる人と聞くと合点がいくってもの。でも、タイトルになってるほどには登場回数が少ないのがちょっと物足りない。まあ落語に触れることができるのは楽しかったかも。2018/12/22
真理そら
59
神楽坂倶楽部、紅梅亭のそれぞれのシリーズよりはるか昔の状況を舞台に、林家正蔵を探偵役にした作品。語り手と本編がどうつながるのか等、楽しみながら読める。2つのシリーズの番外編のような雰囲気もある。裏が飯なので幽霊なのね。2019/08/16
おか
57
神田紅梅亭や神楽坂倶楽部のお話しの30年前、馬八さんもちょっと出てくるけど ここで謎解きする師匠は正蔵師匠。そして語り手は 真打になり損なった 寿司屋の亭主。うーん 面白くないとは言わないが 紅梅亭や神楽坂倶楽部と比べて 内容が薄っぺらかな、、、2019/07/07