内容説明
開国とともに押し寄せてきた「えげれす語」。英語狂乱とも言うべき右往左往が始まった。全く異質な言語と日本人はどう格闘してきたのか。少なからぬ達人が現れた一方、習得できずに劣等感・罪悪感に苛まれる人々が大量に生まれた。明治以来、英語に翻弄され続ける日本の姿を活写し、さらに、英語との付き合い方を考察した文化史であり、文化論。
目次
第1章 江戸時代の英語(最初の英語話者ウィリアム・アダムズ;フェートン号事件の波紋;英学の礎を築いた通詞―森山栄之助らの努力;ジョン万次郎、アメリカへ;黒船来航の衝撃;蕃書調所と開成所;幕末期の英語辞書・教科書を読む;エリートの英語、庶民の英語―1859年と明治初年)
第2章 明治時代の英語(英語漬けの時代;庶民の英語狂乱―都々逸から入門書まで;夏目漱石の苦悩―「変則英語」全盛期;明治後期の英語教育)
第3章 大正・昭和・平成の英語(外国語教授法が成立したとき;読解中心主義と岡倉由三郎;英語存廃論と第二次世界大戦;「カムカム英語」からコミュニケーション主義へ―戦後の英語教育)
第4章 これからの英語(明治の英語達人と平成の英語事情;日本の英語をどうするか)
著者等紹介
斎藤兆史[サイトウヨシフミ]
1958年、栃木県生まれ。東京大学文学部英語・英米文学科卒業。同大学院人文科学研究科英語英文学専攻修士課程修了。インディアナ大学修士課程修了。1997年、ノッティンガム大学博士課程修了。東京大学教養学部助教授、同大学院総合文化研究科教授などを経て、同大学院教育学研究科教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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