出版社内容情報
八年間毎週書き続けたエッセイを、書き終えて口中に広がったのは苦虫の味。一抹のさみしさとよろこびを胸に、いま堂々の最終巻!〈解説〉西加奈子
内容説明
八年間毎週書き続け、口中に広がったのは他ならぬ苦虫の味であった。「おまえが言うな」「群衆よ。オレを好きだと言いやがれ。」「うわの空の天気かくのごとし」「自分についての不思議な現象」「口中に苦虫の味」ほか、シリーズ感動の最終巻!
目次
国民のナイーブ
美しい国とはなにか
フォーエバー・フール
承りました。とまた言ってしまう
事前に内容を考えずに講演すな
自分大好き銀行
おまえが言うな
安全地帯でバンジージャンプ
自分病
どんな事態、想定しとんねん?〔ほか〕
著者等紹介
町田康[マチダコウ]
作家、ミュージシャン。1962年大阪生まれ。高校時代より町田町蔵の名で音楽活動を始める。97年に処女小説『くっすん大黒』で野間文芸新人賞、Bunkamuraドゥマゴ文学賞、2000年には「きれぎれ」で芥川賞を受賞する。01年詩集『土間の四十八滝』で萩原朔太郎賞、02年「権現の踊り子」で川端康成文学賞、05年『告白』で谷崎潤一郎賞、08年『宿屋めぐり』で野間文芸賞を受賞した(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ふう
39
帯に『8年間毎週書き続けたシリーズ感動の最終巻』とあってこのタイトル。どんないいことが書いてあるのかなと感動する準備をして読みました。そして感動しました。こんなに難しい問題にこんなにバカバカしい表現で切り込んでいけるのは町田氏でなくてはできません。「わかる、わかる。どうしてこんなに私の気持ちがわかるの。」と共感することしきり。読みながら気づきました。タイトルの方向が違う!町田さん、あなたに会えてよかった、なんだと。 このシリーズは終わったけど、次にどんな町田氏に会えるのか楽しみにしています。2013/12/06
aoneko
12
ひさしぶりの町田康が 町田康だった。内側に割れる言葉と意識の流れの奔流と、いま書きつつある運動そのものの言語化に、唸ったりじわじわツボを押されたりしながら、「ここでおわりかな?」と思ったらもう一歩踏み込んだ楽しさがあって、おもしろいんだけど基本たぶん切実で、好きなもの、行きつけの店が悉くなくなってしまうからと採った対抗策とその結末が、声を掛けようか迷うせつなさ。どんまい☆じゃ、ダメそう。2014/08/31
eipero25
10
なんで今まで読まなかったのか、自分を責める。 猫とか犬とか小説とかにかまけて、テーストオブ苦虫、ほったらかしにしてた。 気付けば、これが最終巻。 今から遡ってもいいですか。 パジャマをピジャマと呼んでもいいですか。2017/01/30
きょん
10
8年間も毎週これ書いてたのか、マーチダ・コー、、、(笑)2015/05/05
水色...
9
★★★★☆今年の読み納め本と決めていた大好きな作家の大好きなシリーズ最終巻。面白かったけど、あぁ、遂に終わってしまった、と心にぽっかり穴状態。感慨深く、徐々に寂寥感に支配されている。些かやり過ぎ、と思う場面も相変わらずあったが、何度も流石と唸らされた。作中で自身が「馬鹿の振りをしているだけで、実際には馬鹿ではなく、本当はきわめて賢い」と述べていたが、その通りだと思う。長い間お疲れ様でした。あなたにあえてよかった。2013/12/31
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