出版社内容情報
娘の死の真相を突き止める。高城の決意に呼応するように、長野が事件当時の目撃証言を持ち込んできた。しかし聴取後、目撃者が高城たちを訴えてきて……人気シリーズついに完結
内容説明
綾奈の死の真相を知る―決意した高城に長野が目撃者情報を持ち込む。十数年を経て得られた新しい証言。しかし会社員だというその男は一転証言を曖昧にした上で、弁護士を通じて抗議をしてくる強硬さだった。不可解な態度を不審に思いつつ、地道に当時の状況を洗い直す高城は、綾奈の同級生母子を追って一路東北へ向かう。
著者等紹介
堂場瞬一[ドウバシュンイチ]
1963年生まれ。茨城県出身。青山学院大学国際政治経済学部卒業。2000年秋『8年』にて第13回小説すばる新人賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ミカママ
373
いよいよ最終巻。わたしも人の親として、心の痛む話であった。わたしの中では鳴沢了シリーズ超えたかも。2018/11/16
あつし@
78
献身=他人やある物事のために、わが身を犠牲にして尽くすこと…。高城賢吾シリーズ最終巻は献身ではなく献心…。身だけでなく、その身も心もこの解決の為にあった12年間…。この表題は一義的には高城賢吾のものであろう。しかし加害母子にとって逃亡と贖罪の12年も何かへの献心の日々だったのだ…。その事実を聞き終えた後に賢吾はレコーダーの消去ボタンを押す。一気に襲って来る虚無感の終着駅は、失踪課の仲間達と共に再び被害者も加害者も出さないと誓う新たな失踪課と賢吾の始発駅でもあった…。病室での2人の会話と事件の顛末に涙。2015/07/27
Tsuyoshi
76
シリーズ第10作。目撃者の発見から急展開を迎える娘・綾奈の失踪事案。憎むべき犯人を逮捕し決着をつけたかった高城だったが憎むべき存在を得れないという何ともやりきれない結末に。必要としてくれる失踪課のメンバー達にどう答えるのか含みをもたせるラストだった。メンバー達との様々なエピソードも中途半端なままのものが多いしぜひ続巻を期待したい所です。2018/09/27
ゲバオ
66
「高城さんを待ってる人がたくさんいるんです。そんなこともわからないんですか!」警視庁失踪課・高城賢吾シリーズ最終巻。全巻同様、エレカシの『悲しみの果て』が染みる…ついに長い年月を経て娘の失踪、死の真相に迫る高城。堂場作品のラスト数十ページの畳み掛けが好きなんだけど今回も鳥肌がたった。真相にたどり着いてしまう虚無感がなんとも言えなかった。「ICレコーダーが壊れてしまってたようだ…」と供述を白紙にした高城の気持ちが痛かった。さて次はこのシリーズにもたまに出てきた大友鉄のシリーズだな。2017/04/15
ケイ
60
高城は、娘の死の真相を追うことが行きがいとなり、酒も断ち、先へ進もうとする。失踪課のメンバーにも変化がでそうな雰囲気になってきた。今回は大友や追跡班などのおなじみのメンバーもかなり登場した。堂場さん、みんなが全部読んでることを前提にしてるんだろうか。取りあえず、このシリーズも一区切りついた感じだ。2014/05/09
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