中公文庫 戻る男

山本 甲士【著】

中央公論新社（2012/03発売）

• サイズ 文庫判／ページ数 297p／高さ 16cm
• 商品コード 9784122056190
• NDC分類 913.6
• Cコード C1193

内容説明

一発屋の作家・新居航生に突然届いた、タイムスリップの案内状。学生時代にいじめられっ子だったこと、女にこっぴどく振られたことなど、やり直したい過去がある航生は、詐欺だと知りながらも、申し込むことに…。異色タイムスリップ小説。

著者等紹介

山本甲士［ヤマモトコウシ］
１９６３年生まれ。９６年『ノーペイン、ノーゲイン』で横溝正史賞優秀作を受賞（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

[saga]

フェリクス J.パルマ著『時の地図』のような印象を受けた。タイムスリップを持ちかけた謎の研究機関の男の誘いに乗り、言い訳半分で体験する主人公でSF作家の航生。時間を遡る体験にリアリティを感じるも、タイムスリップの真相を知りたいと行動を起こし、真実に迫っていく。自分も過去に戻ってやり直したいことが、当然ある。だけど「そんな過去があるからこそ、今の自分がある」というポジティブな著者の文章も分からないではない。読み進める読者の思考を、良い意味で翻弄する筆致が良かった。

2021/03/10

[mr.lupin]

作家の新居航生に突然届いた、タイムスリップの案内状。やり直したい過去がある航生は、詐欺だと知りながらも、申し込むことに... 最初のうちは結構タイムスリップ物だよねと思って納得しながら読み進めていたが、終盤にかけてミステリー色が一気に強くなり、あ～なるほどとそう言う事かーと読了。過去のイロイロな出来事があった上で今の自分がいる。果たして過去を乗り換えると今の自分はどうなっているのだろう？ 読みやすくて楽しめた一冊だった。 ☆☆☆☆☆

2020/11/29

[もりやまたけよし]

タイムマシンって確かに必要ないですね。失敗したのも自分の一部ですからね〜。

2017/08/03

[りょうこ]

なるほど！なるほど！タイムスリップは実現可能なのか？否か？自分だったらいつの過去に戻りたいかなぁ？あぁ。間違えなく22歳のあの日だな。もう小中高生の時のはどうでも良いや（笑）笑い話しか思い出せないし。戻る男の真相は読んでからのお楽しみ！ラストでしっかりミステリーになってたので読後感としては満足な1冊。面白かった。

2014/07/17

[shinchan]

山本甲士さん、2作品目。ＳＦ作家のタイムスリップ系のお話でした。生意気ですが結構楽しめましたよ。自分には変えたい過去は特別ないかな、、、、、、？　どうだろう❓

2023/07/11