出版社内容情報
九龍城砦のスラムで死んだ母の復讐を誓った少年・剛は苛酷な労役に耐え日本へ密航。暗黒街で体得した拳を武器に仇に闘いを挑む。本格拳法アクション。
内容説明
香港の暗黒街九龍城砦でストリートファイトに明け暮れる少年・朝丘剛は独力で形意拳の一つ「崩拳」を身につけ、香港に売られスラムで死んだ母の怨みを晴らすため、日本へ密航を図る。貨物船での労役に耐え、横浜に上陸した彼は、中華街の老人から中国武術の極意「功夫」の教えを受ける。だが、仇の行方をつきとめた剛は、戒めを破り復讐の鬼と化す…。入魂の格闘アクション。待望の文庫化。
著者等紹介
今野敏[コンノビン]
1955年、北海道三笠市生まれ。執筆範囲は、警察小説、ハードボイルド、アクション、伝奇小説、SF小説など幅広い。平成18年度吉川英治文学新人賞を『隠蔽捜査』で、平成20年度山本周五郎賞、日本推理作家協会賞を、『果断隠蔽捜査2』で受賞。空手の源流を追求する、「空手道今野塾」を主宰する(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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はつばあば
60
本当は北方さんの水滸伝が読みたかったが、本の数が多いので今野さんのこちらの作品に。全く内容は違うが面白い。朝丘剛が日本に密航する・・人身売買でマリア達が売られて来たという1970年代。既に私は成人していた。そんな事があったと云うことも知らずに過ごしていたことに思わぬショックを受けている。万博があり浅間山荘があり・・沖縄の返還。高度成長の時代の日本と他国との差。暴走族と称するヤクザと変わらぬ日本の子供達。生きることへの甘えに今のヒト・ワレワレが居座る。だからこそ身一つで生き抜く剛に気持ちが入る2016/07/14
よしお
8
面白かった。久しぶりにわくわくして読み進めました。早く続きが読みたい。2016/10/22
おしょも
6
面白ーい!単純に「面白いよ。この本」とお勧めできる本です。ただ、意外だったのが、1巻ですでに復讐を果たしてしまったこと。次作からは何を目標にしていくのか・・早く2巻が読みたいです。2015/01/26
シュクル
5
シリーズ一作目。香港で生まれ育った日本人の青年が中国拳法を駆使し母親の仇を討つといったストーリー。今野さんらしく格闘シーンは相変わらず素晴らしくで読んでいて爽快感を感じます。出てくる登場人物達も香港マフィア、日本のヤクザ、暴走族、といった悪が次から次に出てきます。たいがい一撃で倒されますけど(笑)当初の目的は早い段階で達成されましたが、そこからこのシリーズがどうなって行くのかが楽しみです。かなりエンターテイメント性の強い本なので楽しみなシリーズがまた増えました。2018/03/15
詩界 -うたか-
4
#読了 【#狐拳伝】シリーズ第一弾。香港で生き抜いてきた少年・朝剛(チャオカン)こと朝岡剛は、母親を殺した日本人に復讐する為、日本へと渡航する——◆文庫なので2冊合作だから、前半戦に復讐話があり、後半は別ですがこれで第2弾以降がよく分かりました。面白かった。2019/11/17
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