内容説明
古代自由思想の巨星『老子』五千余言の不朽の日本語訳。
感想・レビュー
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roughfractus02
8
1973年初版を改版した本書は、定本に宇佐美灊水の明和7年(1770)版を用いているとある。江戸期の儒教教育への対抗が60年代の動乱の時代と重なるのか、他の翻訳に比べて儒教思想に対して老子思想を明確に際立たせる訳に見える。一方その訳は、『老子』の比喩を駆使した各逸話を存在論的な思想的深みで捉えるよりも、読者自身の身の丈に近づけ、日々用いる言葉に噛み砕くようにして、日常に自然を、人為に無為を見出させようとする促しがあるように思える。邦訳にあたっては、英国の東洋学者アーサー・ウェイリーの英訳を参照したとある。2025/10/06
百栗豆茶
6
老子訳注本。小川環樹さんの日本語訳がとても良い。「谷の神は決して死なない。それは神秘な牝と名づけられる。神秘な牝の入口、そこが天と地の根源である。それはほそぼそとつづいて、いつまでも残り、そこから汲み出しても、決して尽きはてることがない」。かって、OSHOは語っている。老子は桁はずれにあたり前だったと。何の努力も役立たない。無努力性が必要だ。何の稽古も役立たない。ただ、理解すること。ありのままに理解すること。そして、それを勇気を持って生きること。老子を理解することは全てを理解することだと。2020/09/06
ダンゴ☆ルッチ
4
シンプルですが、それ故に難しかったです。もう少し他の本で勉強してから、再度チャレンジします♪2016/09/30
nakmas
4
「道」の解釈が難解で、おそらく要点なんだろう。それがいろんな意味で、善く働く面と、悪く働く面の両方があると解釈してます。2014/11/03
零水亭
2
福永光司氏の中国古典選版の「老子」が一番好きですが、こちらの本の方がコンパクトで携帯時には助かります。2019/10/25




