中公文庫<br> あとは切手を、一枚貼るだけ

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中公文庫
あとは切手を、一枚貼るだけ

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  • サイズ 文庫判/ページ数 312p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784122072152
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C1193

出版社内容情報

きみはなぜ、まぶたを閉じて生きると決めたの――


かつて愛し合い、今は遠く隔てられた「私」と「ぼく」。

消えた産着、優しいじゃんけん、湖上の会話……

十四通の手紙に編み込まれた哀しい秘密に

どこであなたは気づくでしょうか。


小川洋子と堀江敏幸。二人の作家が互いの言葉に耳を澄ますと、思いもよらぬ謎が浮かび上がる。

こよなく美しく、胸を震わせる小説世界。


唯一無二の作品の執筆過程を振り返る、文庫版のための著者対談を収録。

内容説明

きみはなぜ、まぶたを閉じて生きると決めたの―。かつて愛し合い、今は遠く隔たった「私」と「ぼく」。交わす言葉、ぬくもりの記憶、十四通の手紙から、やがて浮かび上がる哀しい秘密に、どこであなたは気づくでしょうか。互いの声に耳を澄まして編み上げた唯一無二の物語。その執筆過程を振り返る著者対談を収録。届くはずのない光をとらえ、偶然が必然に変わる、純水のように豊かな小説世界。

著者等紹介

小川洋子[オガワヨウコ]
1962年、岡山市生まれ。88年、「揚羽蝶が壊れる時」により海燕新人文学賞、91年、「妊娠カレンダー」により芥川賞を受賞。『博士の愛した数式』で読売文学賞及び本屋大賞、『ブラフマンの埋葬』で泉鏡花文学賞、『ミーナの行進』で谷崎潤一郎賞、『ことり』で芸術選奨文部科学大臣賞受賞

堀江敏幸[ホリエトシユキ]
1964年、岐阜県生まれ。「熊の敷石」で芥川賞、『雪沼とその周辺』で谷崎潤一郎賞、『正弦曲線』で読売文学賞、『その姿の消し方』で野間文芸賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

あすなろ

111
魅力的なお二方が手紙をそれぞれ綴るという形式で構想・構成された作品。いきなり後書からであるが、書き出し手の小川氏は何も堀江氏に構想を告げずに描いた物を送って、堀江氏はそれを受けて描き始めたとの事。それでこれだけの作品となる事が凄い。内容としては、お二方が投げられたボールを柔らかく受け止めながら、内に秘めたる狂おしい愛を描き表していく様が読者の胸に迫る。ある種のもどかしさと共に。これに対峙するには読み手として、静謐な一定の長い時間を用意した方が良い、という作品だった。これだけのお二方の文通を読むのだから。2022/08/28

aika

42
まぶたを閉じて生きることに決めた「私」から、光を失った「ぼく」へと送られた一通の手紙。別れから永い時を経た再会の往復書簡は、大空を飛んでいく鳥の翼を想起させます。かつて愛し合ったふたりの手紙に宿る、アンネの日記やまど・みちおの詩など「点」としてそこに存在するはずのモチーフからどんどん線が伸びて繋がっていくようすに、星座が散りばめられた夜空のような果てのなさと深さを感じました。読者は、時には「私」になり、「ぼく」になり、そのどちらでもない外縁で世界をぽうっと眺めている。そんな読書時間は、至福のときでした。2023/03/13

エドワード

39
ブラタモリで見た、ニュートリノを測量するカミオカンデ。巨大な研究施設でボートに乗り合わせた男女が文通を始める。男は怪我で失明し、女は自分の意思でまぶたをおろす。二人の驚くほどインテリジェンスあふれる手紙の旅。文系の私にはついていけないよ。宇宙飛行士から始まり、実験動物、チェレンコフ光、船舶気象通報に渡り鳥(梨木香歩さんの名前が嬉しいね。)、飛んで飛んで途切れない話題に脱帽だ。それでいて、二人は音楽を愛する詩人である。来世で二人は、塩分を求めてカメの涙を飲むアマゾンの蝶とカメに転生していることだろう。2022/10/29

ちぇけら

12
ぼくはきみがいないぼくになって、河岸に係留されつづけたハウスボートのように、きみが閉ざした世界を眺める。あいは消えるはずがないのに、もう会えないきみの無言の声をなぞっては、それを酸素に縫い付けるのだ。会いたいと、書くことはできなかった。生まれなかった命。閉ざされた瞼。貼られなかった切手。過去に決定的に分断されたぼくたちは、それでもだれよりもあいしているから、言葉を紡いできた。イメージはリンクし、あらたなイメージが生まれる。永遠に会えないとしても、言葉の愛撫だけは、魂の交感だけは、決して奪われることはない。2023/10/31

takakomama

11
小川洋子さんの「私」と堀江敏幸さんの「ぼく」の往復書簡14通。美しい言葉で、過去の記憶が綴られています。静謐で繊細で儚い物語。手紙を読んでも、ふたりの具体的な状況は、おぼろげにしかわかりません。かつて私とぼくは一緒に暮らし、今は離れ離れのようです。離れていても、お互いを思いやり、心は寄り添っているでしょう。2022/09/18

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