内容説明
江戸期の魚、すき焼と火鍋子、釣船の朝飯、フランスの鴨―。ビタミンA、アルマイトなどの研究を企業化して成功させ、世界的注目を集めた理研コンツェルンの総帥が、巣鴨プリズンの独房でかつて浸った味覚の世界を追想し、素材と調理、食と文化への想いをめぐらす。食糧難の戦後に今日の米過剰を予見し、栄養と美味を兼ね備えた調理学を説く洞察に満ちた書。
目次
料理通と栄養料理
野鳥の味
魚の養殖
パリの虫料理
羊の肋骨肉とアイリッシュ・シチュー
鰻とすっぽん
フランスの魚料理と牡蠣の養殖〔ほか〕
-
- 和書
- 雨の背中 光文社文庫