中公文庫<br> ショスタコーヴィチの証言

中公文庫
ショスタコーヴィチの証言

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  • サイズ 文庫判/ページ数 514p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784122012950
  • NDC分類 762.38

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

おとん707

13
今年はショスタコーヴィチ没後50周年でその作品を生で聴く機会が何回かあった。そしてその予定調和の大団円を否定するような音楽の「謎」の虜になった。彼の創作時期は主にスターリンの文化粛清時代で、本書はその中で彼が権力にも屈せず処刑もされずにいかに創作をやり抜いたかの証言。証言を通して私の感じた「謎」も分ってきた。彼の曲は表面は外敵への勝利の賛歌のようだが実は勝利の賛歌と言っても内部の敵、専制体制とその追従者への糾弾と抵抗の勝利で、それは聴けばわかると。気が付けばトランプが文化粛清を米国の大学で始めた。不安だ。2025/05/01

Arte

3
激面白かった。何が面白いって、最初から最後まで徹底的なロシア人節なところ。この本は捏造説があり、ショスタコが著者に実際に語ったのは一部で、あとは様々な媒体に語った文章を適当にまとめたんじゃないかと言われており、真偽も疑わしいらしいが、それでも面白い。作中で語られる、マザコンのアル中だが、どんな楽譜も初見で弾きこなし、目の前で演奏された作品は過去のものでもすべて記憶し、全力で学生の支援をするペトロドグラード音楽院長グラズノフ、人にお金をねだっては貧しい人にあげてしまうキリスト教徒の女性ピアニストユージナ。2016/07/14

750℃の make you!

3
偽書か否かばかり注目されがちだけど、そんなの関係なく内容的にとても面白く興味深い本。当時の社会情勢、文化風潮、芸術界隈のあれこれが他でもないショスタコーヴィチ視点で語られます。スターリン体制下のソ連のことは知識としてなんとなく知っているつもりでいたのだけど、渦中の個人視点で語られるそれは想像を絶する環境であり、まるでオーウェルの描くディストピアのようでした。一体どうやって生きていけばいいのか。絶対無理死ぬ。その一方でグラズノフやムソルグスキーについて親しみを持って語る場面もあったりすごい楽しい読書でした。2016/02/06

粂造

1
偽作というのが最近では通説になっているようです2012/12/09

くらぴい

0
偽書といわれるが、ショスタコーヴィチが、被害者的で他罰的なタイプだった様です。2019/06/03

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