• ポイントキャンペーン

中公新書ラクレ
いじめ論の大罪―なぜ同じ過ちを繰り返すのか?

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ 新書判/ページ数 284p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784121504487
  • NDC分類 371.45
  • Cコード C1237

内容説明

体罰事件、いじめ事件が起きるたび、教育界やメディアは「狂騒」を繰り返す。いつまで同じ論議を繰り返すのか?「プロ教師」の著者は、いじめ論の不毛さを痛感してきたが、退職した今こそ、ホンネを明かす。尾木ママ、橋下市長らの識者や大手マスコミのどこが問題か、徹底検証。

目次

第1部 いじめ論議はなぜ不毛なのか?(いじめの根源に潜む、子どもの変質;メディアの何が問題なのか?)
第2部 学校内外の「ちから関係」を読み解く(行政VS.民間VS.教員VS.子ども―教育をめぐる「ちから関係」;教師と生徒の関係―「学級王国」はいじめの温床なのか?;教師間の人間関係―教員世界の中のいじめ ほか)
第3部 主要ないじめ論を検証する(尾木ママと橋下市長―対極的な二人の意外な共通点;宮台真司―リベラル派はここが矛盾している;内藤朝雄―「学級廃止論」のどこが問題か? ほか)

著者等紹介

諏訪哲二[スワテツジ]
1941年千葉県生まれ。「プロ教師の会」代表。作家。東京教育大学文学部卒業。埼玉県立川越女子高校教諭を2001年3月に定年退職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Gatsby

12
自分が教員なので、どうしてもそういう立場で本を読んでしまうのだが、諏訪氏の本は、我々が言いにくかったり、心の奥底にしまいこんでいるような内容を、しっかりと語ってくれているような気がする。日ごろ目にしたり耳にしたりする教育現場の問題に対する報道には、違和感を感じるのだが、なぜ違和感を感じるのかが、諏訪氏の著作においては、はっきりと表される。もちろん、教育に対しても様々な考え方があるだろうが、新聞やテレビではあまり語られない切り口のものにも触れておく必要があるだろう。若手教員を指導する際にも、参考になる。2013/05/11

ダンボー1号

6
自分の小中高校時クラスの問題で取り上げられるレベルの「いじめ」はなかった。自殺は不登校も聞いたことがなかった。当時の子供より今の子供は喧嘩も少なく礼儀正しく優しいのになぜ?という疑問が長い間あった。その理由が見えてきた。近年 子供の人権人格を尊重し親も学校に抗議、対して教師の権力も威厳も低下し頭ごなしに指導ことができず 教師が入れない子供たちの世界が出来たからだろう。大人が恐くない子供だけの世界ではいじめは起きるのは必然のようだ。 確かに昔は恐い先生は多かった。自由と権利を得た代償に「いじめ」?2017/07/26

tnyak

3
巷に跋扈するいじめ論の不毛さについて言及した良書。私には「同感だ」と思える箇所がたくさんありました。諏訪さんの主張に100%同意するわけではない(9割方は同意見ですが)本書のような、マスメディアではほとんど語られることのない切り口の言説に触れることは必要だ、と私は思います。2019/07/04

どこかの国語教師

3
「学校と教育委員会がいけない」という論調を、現場の教師の立場から打ちのめす。 学校という場は教科教育だけではない。生活教育の面もある。子どもと子どもが接すれば、当然そこに軋轢が生じ、いじめが発生する。これを防ぐには、管理教育、となる。だが、教師に絶対的な権力がなくなった現代では、不可能だ。 現場の教員が読めば、胸がすーっとすると同時に、これまでの学校現場で起こってきた教師と生徒の関係、いじめの変遷がよくわかる。2013/09/01

Tom Ham

3
読了。図書館で借りました。「そうそう、そうなんよなぁー」ということを諏訪氏の本は語ってくれます。知り合いの何人(諸先輩方も含む)かが読まれて言われてたことだが、諏訪さんは現場感覚を忘れていないと。ほんとに言いにくいことや報道では出てこないことがしっかりと書かれてある。いじめという大きなどっしりとした課題ではあるが、面白く読めた。2013/06/02

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/6473820
  • ご注意事項