出版社内容情報
嫌がる当事者にしつこく和解を進める、面倒だから現地検証をしない、開廷中に似顔絵……スキあらばサボろうとする裁判官の生態を描く
内容説明
自分が楽をしたいから和解を勧める、面倒だから現地検証に出かけない、開廷中にせっせと似顔絵描き…。裁判官の横着のため、国民はどれだけの不利益を被っているか。元判事は訴える。
目次
第1章 和解を勧める―当事者のため?自分のため?
第2章 訴訟記録を読まない―弁護士に怒られる裁判官
第3章 法廷での内職―似顔絵、別の事件の起案、居眠り…
第4章 現地検証をしない―想像で判決を書く危うさ
第5章 蛇足判決を書く―長く書けば書くほど楽
第6章 判例に服従する―自分の頭で考えなくなった
第7章 控訴審での一審判決引用―読む人の苦労をまったく考えない
第8章 最高裁判決の三行半―これぞ究極の「横着」
著者等紹介
井上薫[イノウエカオル]
1954年東京都生まれ。東京大学理学部化学科卒、同修士課程修了。司法試験合格後、判事補を経て96年判事任官。2006年退官し、07年弁護士登録。司法行政の裁判干渉に抵抗し、裁判官の独立を守る活動を続けている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Humbaba
2
責任ある立場であるということと、その責任が正しく果たされていることはイコールで繋がるわけではない。それらの怠慢は全てが悪意から生じている訳ではない。しかし、その原因がどこにあれ、正しく裁かれないというのは被害を受けた者にとってはとても許容できるものではない。2017/01/16
風来人麺麺
0
現状を伝えるという点ではよいと思う、。ただ、どうすれば裁判官の横着を防げるのか、もっと具体策が欲しかった。2011/08/19
akizuki_b
0
裁判官は、判決文を書くのが面倒だから和解を勧めるそうだ。へぇー、と思って読んだ本だったけど、「たかじんのそこまで言って委員会」に出演したときの著者の言動にたまげた。2010/02/19