中公新書ラクレ
禁じられた歌―朝鮮半島音楽百年史

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  • サイズ 新書判/ページ数 253p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784121502698
  • NDC分類 767.8
  • Cコード C1273

出版社内容情報

「鳳仙花」「イムジン江」「ブルー・ライト・ヨコハマ」…。時の権力に否定された歌と音楽人は、その後どのような運命を辿ったか

内容説明

朝鮮半島では、日本統治時代には民族意識を高揚させる歌が禁止され、戦後も日本的、親北的、退廃的などの理由で数々の歌が禁じられた。それらの歌に込められた思いと、“その後”に迫る。

目次

第1部 「日帝時代」とその余波(「アリラン」―世界中のコリアンが歌う“民族の歌”;「鳳仙花」―芸術歌曲の父と「親日派」狩り ほか)
第2部 南北分断の悲しみ(「イムジン江」―北から統一を願う歌;「懐かしい金剛山」―南から統一を願う歌 ほか)
第3部 韓流ブームの先駆者たち(「椿娘」「恋の赤い灯」―“倭色”とのレッテルを貼られて;「カスバの女」―早すぎた韓流 ほか)
第4部 韓国軍事政権下の禁止歌(「ブルー・ライト・ヨコハマ」―韓国人がもっともよく知る日本の歌;「朝露」―伝説のシンガーソングライターの物語 ほか)
第5部 そして日本文化開放、日韓交流へ(「カスマプゲ」―韓国名の歌手、初めて日本で成功;「帰れ釜山港へ」―海を越えた“趙容弼現象” ほか)

著者等紹介

田月仙[チョンウォルソン]
声楽家。東京生まれ。桐朋学園大学短期大学部芸術科、同研究科卒業。1983年東京でのリサイタルで楽壇デビュー。85年東京オペラプロデュース公演「声」「スペインの時」の主役でオペラデビュー。その後、世界各国でオペラやコンサートに出演し、「祈り」とも言える独自の歌の世界を確立した。現在も国境を越えた音楽活動を展開している。2006年『海峡のアリア』(原題「海峡を越えた歌姫」)で第13回小学館ノンフィクション大賞優秀賞を受賞。フィールドワークなど朝鮮半島の音楽研究も続けている。二期会会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

あかつき号

10
初著者。まだまだなにも知らないことばかり、とため息をつく。海を隔てた隣国とのかかわりはもう何千年に及ぶもので、文化の交流はこれからもいや応なしにあるに違いない。国同士が断絶していても必ず誰かが繋がりが絶えないように尽力する。このいたってシンプルなことをそろそろ私たちは認めてもいいのではないか。線を引きたがることが、むしろ同じであることを肯定しているような気がする。歌詞や曲にこめられた思いは、心が理解する。あまり知らない音楽の世界ではあったが、著者の素直な行動に敬意を表する。2016/10/27

山葵

0
永田絃次郎についての本を読んだことで、朝鮮半島の歌・・・国と国、政治の間で翻弄される歌や歌手について関心が湧き、手に取った。   著者・田月仙氏の兄たちも北朝鮮に「帰国」しており、政治犯収容所に入れられて1人が収監中になくなっているようだ。ただ、この本ではそう言ったことにはあまりページが割かれていない。   南北韓、日韓、そして日朝のさまざまな環境の中で禁止された曲に焦点が当てられている。現在はYouTubeで全て聞くことができる。少々古い曲ではあるが、実際に歌を聞きながら本を読み、想いを馳せてほしい。2024/08/21

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