中公新書<br> キリスト教入門の系譜―内村鑑三、遠藤周作から渡辺和子、オンライン教会まで

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中公新書
キリスト教入門の系譜―内村鑑三、遠藤周作から渡辺和子、オンライン教会まで

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  • サイズ 新書判/ページ数 288p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784121028938
  • NDC分類 192.1
  • Cコード C1214

出版社内容情報

日本人の著者が綴った、広義のキリスト教入門は数多く、ベストセラーやロングセラーも散見される。他方、日本人のクリスチャンの数は一向に増えない……。本書は、これまで多く出されてきた書籍をたどることで、この国の文化的背景、読者が何を求めてきたのかといった受容の変化などを掘り下げて論じる。賀川豊彦、片山哲、矢内原忠雄、南原繁、山本七平、小室直樹、曽野綾子、三浦綾子、『ふしぎなキリスト教』、人気のYouTubeチャンネルなどは、何を語ろうとしてきたのか――。


【目次】

内容説明

明治以来、日本人のクリスチャンの数は一向に増えていない。他方、広義のキリスト教入門書は数多く刊行され、ベストセラーも少なくない。本書は、それらをひもとき、日本人の宗教観や文化的背景を解明する。内村鑑三、賀川豊彦、片山哲、南原繁、岩下壮一、三浦綾子、山本七平、小室直樹…多様な人々は、何を論じてきたのか。受容した人々の意識は、どのように変わったのか。キリスト教との接点から描く日本の近現代。

目次

序章 内村鑑三の戦いと予言―読むキリスト教の始まり
第1章 この宗教文学がすごい!―煩悶青年たちの爆発的ベストセラー
第2章 生まれ変わる聖書と日本人―占領期のキリスト教ブーム
第3章 聖書はファンタジーなのか―学知と信仰のシーソーゲーム
第4章 暁の星の司祭二人―カトリック知識人の登場
第5章 日本人は神を愛せるか―裁きの神と赦しの神の相剋
第6章 善き神はなぜ残酷な世界を創ったのか―苦難への彼女たちの応答
終章 キリスト教入門のゆくえ

著者等紹介

岡本亮輔[オカモトリョウスケ]
1979年、東京生まれ。北海道大学教授。筑波大学大学院人文社会科学研究科修了。博士(文学)。専攻は宗教学、観光学。著書『聖地と祈りの宗教社会学』(春風社、2012年、日本宗教学会賞受賞)ほか。共編著『フィールドから読み解く観光文化学』(ミネルヴァ書房、2019年、観光学術学会教育・啓蒙著作賞)ほか(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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trazom

99
「ファン以上信者未満」の読者にキリスト教を紹介する入門書や思想を、明治から現代にいたるまでの歴史として辿るという視点はユニーク。でも、私には、この本の後味はとても悪い。何より、内村鑑三氏や賀川豊彦氏に対しての記述が悪意に満ちているように感じるのは私の偏見だろうか。更に、あえて赤岩栄氏のような人物を紹介する意図も納得できないし、山本七平氏や小室直樹氏の登場にも唐突感がある。「信仰」という魂を懸けた行為を、個人のプライバシーを暴く芸能レポーターのように紹介する姿勢が、膚に合わないだけかもしれないが…。2026/05/17

たま

90
内村鑑三から現代までキリスト教入門或いはキリスト教紹介の書物を時系列で解説する。未知の著述家も多く、また賀川豊彦や椎名鱗造の位置づけは教えられることが多かった。ただ戦前の作家たちの思考は独自と言うか突飛と言うか当惑させられ、第4章でカトリックの司祭(岩下壮一)が登場したときはほっとした。思えばホワイトハウスの信仰部局の伝道師は「繁栄の神学」とやらを説いて悪魔祓いしているらしいし、キリスト教が広まる過程で様々な受容が生じたのは日本だけではない。その中でさすがに遠藤周作の思索は問題提起として興味深かった。2026/04/30

さとうしん

18
明治以来日本人はキリスト教をどのように受け入れてきたか、あるいは受け入れてこなかったかを、著名人の生涯と彼らの残した著作から見る。キリスト教関連書としてはかなり変わった形であるが面白い。取り上げられている人物は内村鑑三、遠藤周作といった現在でも知られる有名人もおれば、今ではすっかり忘れ去られたような人もいる。私も賀川豊彦のことはまったく知らなかった。日本人のキリスト教受容は無教会主義的で、各種の入門書を通じて受容したのではないかという指摘が新鮮。2026/03/01

しゅん

17
キリスト教徒割合が他国に比べて少ない日本。一方で、クリスチャン系の学校や結婚式、聖書をモチーフにした作品を通して我々はキリスト教に親しんでいる。その微妙な感覚を、「キリスト教入門書」の歴史を通して描いていく。内村鑑三の無教会主義と、そこに続く信徒達。ベストセラーとなった江原小弥太と賀川豊彦の文学。紙の上で続く教会について、多くの知識が得られる。九鬼修造が追悼文を書いていた岩下壮一が、内村派と論争して教会を擁護したカトリックだと知って、興味が湧いた。対立を複数描いているところが本書のいいとこ。2026/02/13

KAN

10
近代日本における基督教の受容、あり方については内村鑑三の存在抜きには語ることができない、というのが読後の感想。また、日本では宗教としては基督教がマイナーなままでありながら、近代日本を語るうえで多くのクリスチャン、キリスト教文化が花開いていることは、日本文化の包容性を見るとともに、基督教は異質なものではなく、どこかその根に同じものを感じているのだと思った。自分自身は「大草原の小さな家」、「塩狩峠」、「アンクルトムの小屋」で培われたクリスチャンとしての心性が原点にある。2026/05/01

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