内容説明
灘や開成、麻布、ラサールなど名門校で伝説的といわれた子どもたちはどうなったのか。東大首席卒業した人は?神童と呼ばれた人たちをできるかぎり追跡してみた。
目次
第1章 わたしが会った神童たち
第2章 そもそも神童って何だろう
第3章 東大首席神童たちが社会貢献したこと
第4章 神童学者たちはなぜ国に背いたか
第5章 神童一族が社会に与えたインパクト
第6章 知を継承する神童学者の家系
第7章 残念な神童たち
第8章 神童を英才教育で鍛える
第9章 愛すべき神童たち
著者等紹介
小林哲夫[コバヤシテツオ]
1960年神奈川県生まれ。教育ジャーナリスト。教育、社会問題を総合誌などに執筆。『高校紛争1969‐1970』(中公新書)などが大きな話題に。著書多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
マエダ
84
神童と聞くと武勇伝を聞きたくなってしまうたちである。子供の頃からの膨大な読書はあたりあまえ。なんやかんや努力家が多いのが嬉しい。2017/11/02
Miyoshi Hirotaka
37
私が所属する少林寺拳法では「力なき正義は無力、正義なき力は暴力」と教える。これは護身術だけにでなく、知力にも当てはまる。社会にインパクトを与えた神童もいれば、国や社会に背いた神童もいる。人格の欠陥のため、結果を出せない神童もいる。神童は稀だが、再生産され、知の継承に貢献する。その昔、銀時計の授与、若年での助教授登用、飛び級など、神童を公認したり、選抜したりするシステムがあった。神童研究は、優生学に通じるとして研究が忌避されているが、特別な才能は個人だけのものではない。それを正しく発揮させるのは社会の役目。2018/04/25
黒猫
30
タイトルは良い。タイトルは。しかし、内容が週刊誌のような感じもあり、斜め読みになってしまいました。残念です。神童の定義が不明確であり、文章に入り込めなかった。ここで書かれる神童とは、「偏差値の高い大学に入った人間」を主に指しています。私は、神童とは昔から他人とは明らかに考え方が違い尚且つ歴史に名を残して優れた結果や作品を出している人間だと勝手に認識しているのですが。例えば石川啄木は神童だった。しかし、この本の神童の定義からは外れます。現在の政治家や、官僚に興味がある人には面白いのかも。私には合わなかった。2017/12/18
gtn
29
神童の一人として、山尾志桜里を挙げる著者。庶民の声の拾い上げに全く汗をかかず、出処不明のブログを利用してマスコミを動かしたり、自らのスキャンダルでバッシングを受ける中、まだ勝機はあると踏み、出馬、当選する等、確かに神童である。願わくば、己の欲求充足よりも国民のためにその才能を活かしてもらいたい。2019/11/30
りらこ
21
図書館本。神童か。神童にしたくて一生懸命なご家庭とそのお子さん方に対して仕事をしているので、めっちゃ興味深く読みました。そしてこの本に書かれていることに、気づいて欲しいなぁと切なくなりました。神童と言ってもタイプはいろいろ。でもね、親が神童にしたくて神童になってる感じしないのよね。好奇心や興味をきちんと導いて、世の中には正解なんてない、回り道して思考することが好きであれって育ってる結果として、神童の芽が伸びてるじゃないの。もう目の前の問題に一喜一憂するのはやめようよ。2018/12/02