中公新書<br> 北朝の天皇―「室町幕府に翻弄された皇統」の実像

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中公新書
北朝の天皇―「室町幕府に翻弄された皇統」の実像

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  • サイズ 新書判/ページ数 251p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784121026019
  • NDC分類 210.45
  • Cコード C1221

出版社内容情報

北朝の天皇は室町幕府の「傀儡」だったのか? 両者の交わりをエピソード豊かに紹介し、困難な時代を生き抜いた天皇家の軌跡を描く。

内容説明

建武三年(一三三六)、京都を制圧した足利尊氏は新天皇を擁して幕府を開いた。後醍醐天皇は吉野に逃れ、二帝が並び立つ時代が始まる。北朝の天皇や院は幕府の傀儡だったと思われがちだが、歴代将軍は概して手厚く遇した。三代義満による南北朝の合一以降、皇統は北朝系が占めた。一見無力な北朝は、いかに将軍の庇護を受け、生き残りに成功したか。両者の交わりをエピソード豊かに描き、室町時代の政治力学を解き明かす。

目次

序章 戦国時代の天皇即位儀と将軍
第1章 分裂する皇統―鎌倉時代
第2章 天皇家と足利将軍家の邂逅―南北朝時代前後
第3章 後光厳院流と崇光院流―室町時代前期
第4章 天皇家を支える将軍たち―室町時代中期
第5章 儀礼的昵懇関係とその裏側―室町時代後期
第6章 生き残る天皇家―戦国時代
終章 中世の終焉

著者等紹介

石原比伊呂[イシハラヒイロ]
1976年(昭和51年)、三重県に生まれる。東京都立大学人文学部卒業。青山学院大学大学院博士課程修了。博士(歴史学・青山学院大学)。現在、聖心女子大学現代教養学部准教授。専門は日本中世史(中世後期公武関係論)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

六点

111
北朝をタイトルに入れているせいか、それ以前の大徳寺・持明院統の迭立から、わかりやすく解説したあと、歴代足利将軍家と北朝の天皇とのお付き合いの話である。とは言え、南北朝を経て人心も随分と緩くなってしまった時代の話である。将軍家の御所と天皇の行在所が最終的に同居してしまい、行列を見せびらかすことに依って得られる権威が崩壊して、お互いの部屋でしこたま酒を飲むなどという事態に陥っている。では、織田信長まで時代が下ると、「将軍はちゃんと将軍らしい事して」というのである。信長くん学級委員長説であるなあ。2022/08/07

ばたやん@かみがた

104
著者の前著『足利将軍と室町幕府』は、尊氏から義教までの室町前期の将軍家が北朝の権威を借りて自らの正統性を守護大名達へ示すことに腐心した様子を描いたものでした。今度は、視点を北朝の側に変え、時期も鎌倉時代から戦国時代まで長目に取り、彼らが如何に生き残りを賭けて武家政権と交渉し成功したかを見ていきます。結論を先取りするなら、鎌倉期から政治的・経済的実力を失ってきた天皇家は、それ故にパトロンとして武家政権を必要とし時に利用した、足利将軍家も「天皇家に唯一交渉できる存在」として全国の武家に超越する(1/4)2020/09/28

パトラッシュ

59
建武新政が失敗し衰退した後醍醐天皇と南朝については比較的知られているが、北朝の諸天皇は室町幕府の傀儡扱いされて名さえ定かでない。しかし実際は幕府の権威不足という弱みを補完することで庇護を得て、激動の騒乱期を生き抜いた。高く理想を掲げた敗者を愛し、地を這って泥臭く生きる現実主義者を嫌う日本人の心情に見事に合致したわけだ。しかし北朝方を貶す人が、どれだけ理想を貫いているのか。人は生きるためプライドを捨て、強い者に媚びへつらうのが普通だ。それを見事に演じ切った北朝の人物像は、民衆的心性に近いものを感じてしまう。2020/08/22

terve

53
南朝・後醍醐天皇に比して印象の薄い北朝について書かれた本です。一般的に南北朝時代といえば足利義満の時代に集結していますが、北朝天皇家が南北合一後もどう幕府と関わってきたかが書かれています。義政の時代に土御門天皇が強気であった以外は持ちつ持たれつのかなり良い関係を築いていたようです。歴史上では天皇家の扱いという点において重要な地点(江戸幕府の秀忠時代や幕末など)がありますが、室町幕府時代は全体を通して良い関係だったように思われます。何より筆致が軽快なのでオススメです。2020/08/02

るぴん

50
図書館本。鎌倉幕府とも江戸幕府とも違う、天皇家と昵懇関係を築いていた室町幕府。自らの権威に不安があり、天皇家の執事として保障してもらう足利家。南北朝内乱で経済力を喪失し、将軍家に依存するしかない北朝天皇家という相互依存の関係が、南北朝の対立から分かりやすく解説されていて、とても面白く読めた。一時は同居するほど近しい関係だったからこそ、歴代将軍と歴代天皇の仲が個々人の相性によった、というエピソードの数々が面白い。「やるべきことをやる」将軍義満と「やるべきことをやらない」後円融天皇。そりゃあ反りも合わないわ。2021/02/09

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