内容説明
米軍海兵隊の普天間飛行場の移設をめぐる国と沖縄県の対立は根深い。保守と革新の単純化した構図でとらえられることの多い沖縄問題をどう考えればよいのか。本書では琉球処分、沖縄戦から米国統治、そして日本復帰という近代以降の歴史を踏まえ、特に沖縄県の行政に注目し、経済振興と米軍基地問題という二大課題への取り組みを追う。理想と現実のはざまで苦闘しつつも、リアリズムに徹する沖縄の論理を示す。
目次
まえがき―「クールな視点」で沖縄を語りたい
第1章 「沖縄問題」の問題とは何か?
第2章 「辺境県」からの脱出―沖縄振興の展開
第3章 アジアのフロントランナーを目指して―沖縄振興の新しいパラダイム
第4章 沖縄県財政と米軍基地の跡地利用
第5章 基地問題の理想と現実
おわりに―沖縄県は外交も行う
著者等紹介
高良倉吉[タカラクラヨシ]
1947年(昭和22年)、沖縄県に生まれる。愛知教育大学教育学部卒業。93年、九州大学より博士(文学)を取得。専門は琉球史。沖縄史料編集所専門員、浦添市立図書長などを経て、94年、琉球大学法文学部教授。定年退職後、2013年から1年8か月、仲井眞弘多県政の副知事を務めた。琉球大学名誉教授。2004年、国際交流奨励賞・日本研究賞(国際交流基金)受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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