世界教育戦争―優秀な子供をいかに生み出すか

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  • サイズ A5判/ページ数 397p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784120046612
  • NDC分類 372
  • Cコード C0037

内容説明

ほぼすべての子供に高度な思考力を身に付けさせている国がある。どうしてそんなことができたのだろう。ほかの国でそれができない理由はなんだろう。2000年に始まった学習到達度調査PISAは、15歳生徒の読解力、数学知識、科学知識、問題解決を3年ごとに数値化するもの。アメリカは順位の低さに驚愕。一方、驚くべき国々がハイスコアを収めている。いま世界で、子供の教育に何が起こっているのか。衝撃の報告と重い問いかけ。

目次

1 秋(宝の地図;旅立ち;圧力鍋;とある数学の問題)
2 冬(アメリカ少女、ユートピアへ行く;駆り立てるもの;変容)
3 春(差異;四〇〇万ドル教師;帰国)

著者等紹介

リプリー,アマンダ[リプリー,アマンダ] [Ripley,Amanda]
ジャーナリスト。ABC、NBC、CNN、FOX Newsなどのテレビ番組にも出演する。処女作の『生き残る判断―生き残れない行動(The Unthinkable)』(光文社、2009年)は、15カ国で翻訳出版され、アメリカの公共放送サービス(Public Broadcasting Service:PBS)でドキュメンタリーが制作された

北和丈[キタカズタケ]
東京理科大学講師。2001年、東京大学教養学部超域文化科学科卒業。2003年、東京大学総合文化研究科言語情報科学専攻修士課程修了。2004年、レディング大学言語学応用言語学研究科現代英語学専攻修士課程修了。2012年、東京大学総合文化研究科言語情報科学専攻博士課程修了。東京大学博士(学術)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

りょうみや

26
アメリカから眺めたフィンランド、韓国、ポーランドの教育制度の比較。そこから理想的な教育を考えていく。3人のアメリカから各国への交換留学生を通じた生の教育体験が内容の柱。この3国はPISA成績が上位国、または急上昇国。どれも小国なので大胆な教育改革を行った点は共通している。アメリカとの違いは学業に対して厳格。節目となる試験の役割は大きい。アメリカは設備、スポーツ、イベントに力を入れすぎ。最も重要な要素は教師の質というのがほぼ結論で、その点ではフィンランドに勝る国はない。2021/12/23

壱萬参仟縁

22
ドイツ教育界の悲劇:自尊心を損なう結果を招いていたため。PISA(学習到達度調査)では柔軟な問題解決能力とコミュニケーション能力が要求される。日本流にいえば、生きる力、生きる基礎技能が問われる(37頁)。韓国人の国民性=アジア版のイタリア人で、日中よりも感情豊かでおしゃべり(79頁)。本来の教育は、国民性を活かして、グローバル社会でそれぞれの良さをたたえ合うのが平和の基本と思う。韓国は厳しい教育で国民からの信頼も厚い(96頁)。フィンランドの試験は小論文方式で、答案は3,4頁が普通(149頁)。 2015/01/30

moshi

15
なんとなく手に取った本だったが、おもしろかった。アメリカ人ジャーナリストが留学生の意見と現地での取材を通してアメリカの教育制度のあり方について考察する本。子どもへの信頼を基盤にしたユートピア型のフィンランド、高い期待とプレッシャーの圧力鍋型の韓国、困難な状況下で急成長を遂げた変容型のポーランドの3カ国に留学したアメリカ人の話がリアルだ。教育の質は教師の質以上にはならない。成績上位国ほど最新機器が導入されていない。クラスを成績別に分けると学力低下する。教育にまつわるデータのあれこれが楽しい。2021/12/13

kubottar

15
自国の教育に疑問を呈した子供たちがフィンランド・韓国・ポーランド、頭のいい学生がたくさんいる国へと留学し、そこでの体験談が主な内容。もはや日本は中高生の学力でいえば中韓に追い越されているので蚊帳の外・・寂しい。しかし、他の国では勉強で成り上がろうとみんな必死だ。日本も昔は受験戦争があったが大学全入時代でどうも熱は覚めてしまったような・・。2014/12/07

まめタンク

5
2017年、49冊目。 77点 世界に留学したアメリカ人留学生の体験を交えながら、アメリカそしてPISAに対する教育の影響を考える。本書で一番興味深かった事は、教育の質が必ずしもお金とはマッチしない事。多額のお金を投資したからと言って、必ずしも全体の得点が上がるわけではない。ただ、難しいのがその中で韓国型の詰め込み、放任主義のアメリカ、落ちこぼれをなくすフィンランド。どれが正解とは必ずしも言い切れない点です。2017/04/30

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