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内容説明
チャイナ・マフィア、潜入できたものはほとんどなく内情を語って生き残れたものはさらに少ない。遠く少林寺の伝説に源を発し孫文、蒋介石、周恩来、〓小平等を会員として擁した秘密結社はいま世界を手に入れようとしている。
目次
第1部 龍の先祖(夷人国への移住者;赤い眉と鉄の脛 ほか)
第2部 政治家と軍閥とギャング(孫博士と新帝国;国民党と共産党と悪党 ほか)
第3部 柳都にて(少林寺の僧の伝説;“柳都” ほか)
第4部 蛇頭とシンジケート(香りよき湾の岸にて;九龍の影で ほか)
第5部 バルバリア征服(篩と一角獣と“毛沢東”;さして違わない島 ほか)
著者等紹介
ブース,マーティン[ブース,マーティン][Booth,Martin]
1944年イギリス生まれ。ロンドン大学、オクスフォード大学卒。1960年ごろから詩を書き始め、約20年間はもっぱら詩と詩論を発表していた。80年代から小説とノンフィクションにも手を染め、The Industry of Soulsは1998年度のブッカー賞最終選考に残った。香港生活が長く、中国関係のノンフィクションには定評がある
田中昌太郎[タナカショウタロウ]
1936年生まれ。京都大学文学部卒。出版社勤務をへて、翻訳家
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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KAZOO
85
アメリカで言えばマフィアの歴史を考えますが、中国だとこのような秘密結社の存在が第一になるのでしょう。中国の近代史の裏の歴史であるのだという気がします。最初は宗教的に色彩が強かったのが最近では経済的な利益を求めての結社となっているようです。非常に読みでのある大作です。2019/01/31
犬養三千代
6
1997年5月4日のマカオでの暗殺でまくを開ける。中国の歴史の補助線として秘密結社〈三合会〉を引くと中国の明以降清、中華民国、台湾、香港がよく分かる。 孫文、蒋介石、宋美齢、杜月笙など誰もが秘密結社を利用し利用されている。 犯罪の基礎は腐敗。今の中国もそのとおり。ヘロインが世界に広がるプロセスも驚異的。 売春、誘拐、薬物、高利貸し、賭博、プルトニウム燃料のスーツケース型1キロトン核爆弾まで何でもあり。小説でないのが空恐ろしい。2019/04/24