感想・レビュー
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mk
3
久々の鎌倉史跡巡見を前に、約10年ぶりの再読。本書の出版は1983年ということで、まさに中世史学の社会史研究華やかなりし頃だが、史跡発掘ブームの波に乗って全国各地で画期的な考古遺物の発見が相次いだ「モノ」史料学の時代でもあった。そんな事情を反映するように、対談集とは思えないほどの密度の濃い鼎談が展開される。鶴岡二十五坊跡地の発掘と廃仏毀釈、御家人屋敷や町屋の実態、宋白磁の出土状況からみた鎌倉文化論など、その豊穣さは言うに及ばず。文献史学と考古、美術史の協同研究が生み出した到達点の一つがうかがえる。2018/11/17
